1その後、主はほかに七十二人を任命し、御自分が行くつもりのすべての町や村に二人ずつ先に遣わされた。
2そして、彼らに言われた。「収穫は多いが、働き手が少ない。だから、収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい。
3行きなさい。わたしはあなたがたを遣わす。それは、狼の群れに小羊を送り込むようなものだ。
4財布も袋も履物も持って行くな。
途中でだれにも挨拶するな。
5どこかの家に入ったら、まず、『この家に平和があるように』と言いなさい。
6平和の子がそこにいるなら、あなたがたの願う平和はその人にとどまる。もし、いなければ、その平和はあなたがたに戻ってくる。
7その家に泊まって、そこで出される物を食べ、また飲みなさい。
働く者が報酬を受けるのは当然だからである。
家から家へと渡り歩くな。
8どこかの町に入り、迎え入れられたら、出される物を食べ、9その町の病人をいやし、また、『神の国はあなたがたに近づいた』と言いなさい。
10しかし、町に入っても、迎え入れられなければ、広場に出てこう言いなさい。
11『足についたこの町の埃さえも払い落して、あなたがたに返す。しかし、神の国が近づいたことを知れ』と。
12言っておくが、かの日には、その町よりまだソドムの方が軽い罰で済む。」
16あなたがたに耳を傾ける者は、わたしに耳を傾け、あなたがたを拒む者は、わたしを拒むのである。わたしを拒む者は、わたしを遣わされた方を拒むのである。」
17七十二人は喜んで帰って来て、こう言った。「主よ、お名前を使うと、悪魔さえもわたしたちに屈服します。」 18イエスは言われた。「わたしは、サタンが稲妻のように天から落ちるのを見ていた。 19蛇やさそりを踏みつけ、敵のあるゆる力に打ち勝つ権威を、わたしはあなたがたに授けた。だから、あなたがたに害を加えるものは何一つない。 20しかし、悪魔があなたがたに服従するからといって、喜んではならない。むしろ、あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい。」
新共同訳聖書
聖堂脇の小菜園に、胡瓜がなっています。
◆今日の福音でイエスは「収穫は多いが働き手が少ない」と言います。神の国の宣教をする働き手が少なということでしょう。宣教の担い手を使徒だけに限定するのではりません。教会の働きを信徒が担う「信徒使徒職」という考え方があります。信徒もまた使徒としての働き、それは神の国の宣言、神がこの世界に臨んで下さり、人々の命を支えてくださると述べる働きを求められているのです。
七夕のこの日、日曜学校の子どもたちが願いをこめたタンザクで笹を飾りました。
それぞれの地域で、家庭で、職場で「神様はあなたに無関心ではない」との思いを告げることと、福音の豊かさに満たされて生きる生き方が「信徒使徒職」を担うことになるのでしょう。神様に支えられてこの「道」を歩みたいものです。
牧師 司祭 バルナバ 前田 良彦