牧師 司祭 バルナバ 前田 良彦
街の中にはクリスマスが溢れる季節になりました。繁華街に出ますとクリスマスのイルミネーションが沢山見えます。教会も早く準備しないと……?と考えて、なんかヘンかなと考えてしまいました。
昨年、クリスマスの前に「聖書を後ろから読む」ことを記しましたが、この季節になると毎年、イエス様のご復活の記事から順に前に戻って読むと「そうかイエス様の誕生はそういうことだった」と納得が出来るように思います。
今年はクリスマス・クリブをガラスのケースに入れて、地域の人たちにクリスマスが目に見えるようにしたいと教会委員会で考えたのです。バングラデシュのクレオパさんが制作した、木彫りの素朴なクリブです(写真)。
イタリアや英国製ではありませんから土の匂いがするような気がします。ユダヤのベツレヘムで人に知られず生まれ、数人の羊飼いに囲まれた光景はこのようなものではなかったでしょうか。 神様はご自分の独り子をこのような形で私たちの間に遣わされました。神の輝きは人が弱い存在を受け止める形で現されたのです。それはまさに人を本当に 大事にする(愛する)ことでありました。私たちはクリスマスの出来事を通して、神様が心から 私を受け止めてくださっていることを確認し、神様から頂いている恵みを他の人々と分かち合う人生の旅に向かうように勧められているのだと思います。 海外の友人たちからクリスマスカードが届き始めています。早くから準備をしていたのでしょう。クリスマスは友人知人がお互いを思い遣る季節でもあります。私たちも他の人々や暗闇 の中に立ち竦んでいる人々を思い遣ることが出来るように神さまの導きを祈りたいと思います。