11わたしは、もはや世にはいません。
彼らは世に残りますが、わたしはみもとに参ります。
聖なる父よ、わたしに与えてくださった御名によって彼らを守ってください。わたしたちのように、彼らも一つとなるためです。
12わたしは彼らと一緒にいる間、あなたが与えてくださった御名によって彼らを守りました。わたしが保護したので、滅びの子のほかは、だれも滅びませんでした。
聖書が実現するためです。
13しかし、今、わたしはみもとに参ります。
世にいる間に、これらのことを語るのは、わたしの喜びが彼らの内に満ちあふれるようになるためです。
14わたしは彼らに御言葉を伝えましたが、世は彼らを憎みました。わたしが世に属していないように、彼らも世に属していないからです。
15わたしがお願いするのは、彼らを世から取り去ることではなく、悪い者から守ってくださることです。
16わたしが世に属していないように、彼らも世に属していないのです。
17真理によって、彼らを聖なる者としてください、あなたの御言葉は真理です。
18わたしを世にお遣わしになったように、わたしも彼らを世に遣わしました。
19彼らのために、わたしは自分自身をささげます。
彼らも、真理によってささげられた者となるためです。
新共同訳聖書
◆本日の福音書はイエスの告別の説教の最後に近いところです。この中でイエスは弟子がこの世から弾圧されるときに守って下さいと神に祈ります。イエスが世に遣わされたように弟子もまたイエスによって世に遣わされます。イエスと同様に弟子も苦難と出会うべくこの世に遣わされるのです。イエスは本日の福音書の続きにイエスを信頼して歩みを起こすようになった人たちも神の守りにあるように願い、祈っています。私たち誰しもが、迷い、悲しみ、苦しみのうちにあるのですが、このイエスの願いと祈りの中でそれぞれが守られているのです。どのような試練が襲っていてもそれに耐えられる力が備えられているのだと思います。来週は聖霊降臨日。聖霊の導きを祈りたいものです。
牧師 司祭 バルナバ 前田 良彦