15「あなたがたは、わたしを愛しているならば、わたしの掟を守る。
16わたしは父にお願いしよう。
父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。
17この方は、心理の霊である。
世は、この霊を見ようとも知ろうともしないので、受け入れることができない。しかし、あなたがたはこの霊を知っている。この霊があなたがたと共におり、これからも、あなたがたの内にいるからである。
18わたしは、あなたがたをみなしごにはしておかない。あなたがたのところに戻って来る。
19しばらくすると、世はもうわたしを見なくなるが、あなたがたはわたしを見る。わたしが生きているので、あなたがたも生きることになる。
20かの日には、わたしが父の内におり、あなたがたがわたしの内におり、わたしもあなたがたの内にいることが、あなたがたに分かる。
21わたしの掟を受け入れ、それを守る人は、わたしを愛する者である。わたしを愛する人は、私の父に愛される。わたしもその人を愛して、その人にわたし自身を現す。」
新共同訳聖書
◆本日の福音書はイエスの告別説教です。イエスが父の元に帰ることを知る弟子は自分たちが孤立することの恐ろしさを抱いています。イエスがいないという状況で「この世」でどう生きるのか、わからなくなっています。そこで、イエスは励ましの言葉を送ります。それは「別の弁護者」を派遣する約束とイエスが再来するという約束を与えています。前半の約束は「助けぬし」(聖霊)の到来であり、後半のテーマは「わたし」(イエス)の到来です。この2つのテーマの共通目的は弟子を「みなしご」にしないということです。弟子たちはイエスの戦いを受け継ぎ、この世と戦わなければなりません。弟子たちが戦い続けるため「助け主」(聖霊)が送られ、イエスがやってくるのです。イエスの弟子であるわたしたちにも同様の約束が与えられているのです。
牧師 司祭 バルナバ 前田 良彦