1イエスは、民衆にこれらの言葉をすべて話し終えてから、カファルナウムに入られた。
2ところで、ある百人隊長に重んじられている部下が、病気で死にかかっていた。
3イエスのことを聞いた百人隊長はユダヤ人の長老たちを使いにやって、部下を助けに来てくださるように頼んだ。
4長老たちはイエスのもとに来て、熱心に願った。「あの方は、そうしていただくのにふさわしい人です。
5わたしたちはユダヤ人を愛して、自ら会堂を建ててくれたのです。」
6そこで、イエスは一緒に出かけられた。ところが、その家からほど遠からぬ所まで来たとき、百人隊長は友達を使いにやって言わせた。「主よ、御足労には及びません。わたしはあなたを自分の屋根の下にお迎えできるような者ではありません。
7ですから、わたしの方からお伺いするのさえふさわしくないと思いました。ひと言おっしゃってください。そして、わたしの僕をいやしてください。
8わたしも権威の下に置かれている者ですが、わたしの下には兵隊がおり、一人に『行け』と言えば行きますし、他の一人に『来い』と言えば来ます。また部下に『これをしろ』と言えば、そのとおりにします。」
9イエスはこれを聞いて感心し、従っていた群衆の方を振り向いて言われた。「言っておくが、イスラエルの中でさえ、わたしはこれほどの信仰を見たことがない。」
10使いに行った人たちが家に帰ってみると、その部下は元気になっていた。
新共同訳聖書
6月1日(土)サウンド・オブ・ベスパーズによるジャズコンサートが開催されました。聖マーガレット教会では初めてのニューオリンズジャズによる讃美歌コンサート。熟年演奏者たちの力強い演奏に、聖堂が熱気に包まれました。
◆今日の福音書は百人隊長の信仰についてイエスが驚く記事が用いられています。百人隊長は「自分はイエスの前に出る資格がない存在だ」と思っていますが、イエスに対する信頼は確かなものです。自分は救いにはふさわしくないと位置づけていますが、自分の部下のためにイエスに「言葉」を下さいと願います。受けるに値しない自分にも言葉が与えられると信じて待つ信仰に、イエスは「これほどの信仰を見たことがない」と驚きます。本多神父は「信仰」を信頼して歩むと翻訳していますが、この言葉に心を向けたいものです。
牧師 司祭 バルナバ 前田 良彦