11それから間もなく、イエスはナインという町に行かれた。
弟子たちや大勢の群集も一緒であった。
12イエスが町の門に近づかれると、ちょうど、ある母親の一人息子が死んで、棺が担ぎ出されるところだった。その母親はやもめであって、町の人が大勢そばに付き添っていた。
13主はこの母親を見て、憐れに思い、「もう泣かなくてもよい」と言われた。
14そして、近づいて棺に手を触れられると、担いでいる人たちは立ち止った。イエスは、「若者よ、あなたに言う。
起きなさい」と言われた。
15すると、死人は起き上がってものを言い始めた。イエスは息子をその母親にお返しになった。
16人々は皆恐れを抱き、神を賛美して、「大預言者が我々の間に現れた」と言い、また、「神はその民に心をかけてくださった」と言った。
17イエスについてのこの話は、ユダヤの全土と周りの地方一帯に広まった。
ルカによる福音書 7:11-17
11それから間もなく、イエスはナインという町に行かれた。 弟子たちや大勢の群集も一緒であった。 12イエスが町の門に近づかれると、ちょうど、ある母親の一人息子が死んで、棺が担ぎ出されるところだった。その母親はやもめであって、町の人が大勢そばに付き添っていた。 13主はこの母親を見て、憐れに思い、「もう泣かなくてもよい」と言われた。 14そして、近づいて棺に手を触れられると、担いでいる人たちは立ち止った。イエスは、「若者よ、あなたに言う。 起きなさい」と言われた。 15すると、死人は起き上がってものを言い始めた。イエスは息子をその母親にお返しになった。 16人々は皆恐れを抱き、神を賛美して、「大預言者が我々の間に現れた」と言い、また、「神はその民に心をかけてくださった」と言った。 17イエスについてのこの話は、ユダヤの全土と周りの地方一帯に広まった。
新共同訳聖書
6月9日(日)午後2時から当教会オーガニストの新妻由加さんによるオルガンコンサートが開かれました。
◆今日の福音書はナインの町のやもめの一人息子が甦る物語です。この奇跡の出来事の始まりはイエスが「憐れに思って」とあります。本田神父は「はらわたをつき動かされて」と訳します。沖縄の言葉に「肝苦さ」(ちむぐるさ)と言う言葉があります。本当に苦しく悲しい状況に置かれた人に対する共感の姿で誰しもやもめの一人息子が亡くなったことを思うと痛むほどの悲しみに身体の奥底が痛む思いをするでしょう。イエスの人を思う眼差しがここに現れています。人々は「神はその民を心にかけてくださった」と神様の介入を知ります。神とイエスはこのように私たちに関わってくださるのです。今日の福音書はナインの町のやもめの一人息子が甦る物語です。この奇跡の出来事の始まりはイエスが「憐れに思って」とあります。本田神父は「はらわたをつき動かされて」と訳します。沖縄の言葉に「肝苦さ」(ちむぐるさ)と言う言葉があります。本当に苦しく悲しい状況に置かれた人に対する共感の姿で誰しもやもめの一人息子が亡くなったことを思うと痛むほどの悲しみに身体の奥底が痛む思いをするでしょう。イエスの人を思う眼差しがここに現れています。人々は「神はその民を心にかけてくださった」と神様の介入を知ります。神とイエスはこのように私たちに関わってくださるのです。
牧師 司祭 バルナバ 前田 良彦