日本聖公会 聖マーガレット教会
〒167-0054 東京都 杉並区 松庵1-12-29
TEL 03-3334-2812
11イエスはエルサレムへ上る途中、サマリアとガリラヤの間を通られた。
12ある村に入ると、重い皮膚病を患っている十人の人が出迎え、遠くの方に立ち止まったまま、13声を張り上げて、「イエスさま、先生、どうか、わたしたちを憐れんでください」と言った。
14イエスは重い皮膚病を患っている人たちを見て、「祭司たちのところに行って、体を見せないさい」と言われた。
彼らは、そこへ行く途中で清くされた。
15その中の一人は、自分がいやされたのを知って、大声で神を賛美しながら戻って来た。
16そして、イエスの足もとにひれ伏して感謝した。この人はサマリア人だった。
17そこで、イエスは言われた。「清くされたのは十人ではなかったか。ほかの九人はどこにいるのか。
18この外国人のほかに、神を賛美するために戻って来た者はいないのか。」
19それから、イエスはその人に言われた。「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰があなたを救った。」
新共同訳聖書
外部改修工事のため、聖堂は7月からずっと足場とシートで覆われていましたが、改修なった正面が姿を現しました。まだ工事は続いていますが、バザーは支障なく開催できます。
◆今日の福音書は治癒の奇跡の物語ですが、この物語では癒された10人のその後が大事になります。病気が癒された証明は祭司がします。(レビ記13章、14章)10人の人は自分が癒されたことを知るのですが、自分の身に起きたことが神の力であることを受け止めたのはサマリヤ人だけでした。9人のユダヤ人は自分の体が癒されることを知っても神への感謝は出てきませんでした。サマリヤ人は神が人間の命に無関心ではないことを体験したのです。福音が彼に及んだことを知ったのです。すべての人が福音を感じ取るのは難しいことですが、神への感謝が福音の始まりとなるのでしょう。
◆先週、近隣の住宅地で女子高校生が殺害されるという大変痛ましい事件が起こりました。翌日、3人の女子高校生が花束を献げたいと、当教会を訪れました。聞けば、彼女たちは殺害された女生徒の友人で、献花をしようと故人のご自宅を訪ねたのですが、まだ献花台がなく、ご家族にも会えなかったので、当教会を訪ねたとのこと。2階の礼拝堂に上がってもらうと、抱えてきた花束と手紙を祭壇に置き、会衆席で涙を浮かべてずっと祈っていました。ちょうど練習のために居合わせたオルガニストが、彼女たちと話をし、神さまのみもとに召された方への聖歌を演奏しました。
当教会のオルガン。礼拝だけでなく、コンサートにも使われ、近隣の方々にも親しまれています。
翌日、司祭が女生徒のご自宅を訪問し、この花束とお手紙をお渡しすることができました。本日の礼拝の中で、この話をして、女生徒の魂の平安と、残されたご家族、知人、友人たちに癒しが与えられるように祈りました。
思えば、この教会のオルガンは、1974年に不慮の事故で亡くなられたご子息の記念にと、ご両親より寄贈されたものです。住宅地の中にあって、分かりにくい私たちの教会を3人の生徒たちがどのように探し、訪ねてくれたのか、知る由もありませんが、主はいつも悲しむ人の傍らに、そっと寄り添い共に歩まれるのでしょう。
◆いよいよ来週10月20日は私たちの教会のバザーです。さまざまな品物を揃えてお待ちしています。また、当日13:45~14:15にパイプオルガンのミニコンサートも準備しています。是非ご来場ください。なお、18日から最後の準備に入りますので、教会員・教友の方、お時間がありましたらご協力お願いいたします。
牧師 司祭 バルナバ 前田 良彦