カナでの婚礼
1三日目に、ガリラヤのカナで婚礼があって、イエスの母がそこにいた。
2イエスも、その弟子たちも婚礼に招かれた。
3ぶどう酒が足りなくなったので、母がイエスに、「ぶどう酒がなくなりました」と言った。
4イエスは母に言われた。「婦人よ、わたしとどんなかかわりがあるのです。わたしの時はまだ来ていません。」 5しかし、母は召し使いたちに、「この人が何か言いつけたら、そのとおりにしてください」と言った。
6そこには、ユダヤ人が清めに用いる石の水がめが六つ置いてあった。いずれも二ないし三メトレテス入りのものである。
7イエスが、「水がめに水をいっぱい入れなさい」と言われると、召し使いたちは、かめの縁まで水を満たした。
8イエスは、「さあ、それをくんで宴会の世話役のところへ持って行きなさい」と言われた。
召し使いたちは運んで行った。
9世話役はぶどう酒に変わった水の味見をした。このぶどう酒がどこから来たのか、水をくんだ召し使いたちは知っていたが、世話役は知らなかったので、花婿を呼んで、10言った。「だれでも初めに良いぶどう酒を出し、酔いがまわったころに劣ったものを出すものですが、あなたは良いぶどう酒を今まで取って置かれました。」
11イエスは、この最初のしるしをガリラヤのカナで行って、その栄光を現された。それで、弟子たちはイエスを信じた。
新共同訳聖書
1月14日の降雪
◆今週の福音書は「葡萄酒の奇跡」と言われる箇所です。「奇跡」は共観福音書(マタイ・マルコ・ルカ)では「ちからある業」ですがヨハネ福音書では「しるし」と表現されます。婚宴の席で葡萄酒がなくなり婚宴に出席していたマリアはイエスに「葡萄酒がなくなりました」と言います。イエスは「婦人よ、わたしとどんなかかわりがあるのです。わたしの時は来ていません」と答えます。冷たい答えのように聞こえますが、イエスは母子関係から神との関係に入ったことを知らせるという説明と葡萄酒を心配する一人の女性として捉えて「婦人よ」と言ったとの説明もあります。さて、どちらでしょうか。
牧師 司祭 バルナバ 前田 良彦