38イエスは教えの中でこう言われた。「律法学者に気をつけなさい。
彼らは、長い衣をまとって歩き回ることや、広場で挨拶されること、39会堂では上席、宴会では上座に座ることを望み、40また、やもめの家を食い物にし、見せかけの長い祈りをする。このような者たちは、人一倍厳しい裁きを受けることになる。」
41イエスは賽銭箱の向かいに座って、群衆がそれに金を入れる様子を見ておられた。 大勢の金持ちがたくさん入れていた。 42ところが、一人の貧しいやもめが来て、レプトン銅貨二枚、すなわち一クァドランスを入れた。 43イエスは、弟子たちを呼び寄せて言われた。「はっきり言っておく。この貧しいやもめは、賽銭箱に入れている人の中で、だれよりもたくさん入れた。 44皆は有り余る中から入れたが、この人は、乏しい中から自分の持っている物をすべて、生活費を全部入れたからである。」
新共同訳聖書
児童祝福式(11/11の礼拝で)
◆今週の福音書はレプトン2枚を捧げた貧しいやもめの物語ですが、同時に思い起こさせるのはファリサイ人と徴税人の物語です(ルカ18章)。やもめの存在は殆ど誰にも顧みられることはありません。経済的にも社会的にも本当に弱い立場なのです。徴税人も孤独の中にしか生きられない人でありました。レプトン2枚は生活費の全てと訳されていますが、「人生」とも読むことが出来ます。自分の人生を捧げたやもめをイエス様は見逃しません。徴税人もまた自分の人生を神様の前に悔いてささげます。この姿をイエスは見逃さないのです。どのように生きるかを神様は見ておられるのです。
牧師 司祭 バルナバ 前田 良彦