聖週・2020年4月9日
聖木曜日の礼拝
緊急事態宣言下での、聖週をどのようにお過ごしでしょうか。本日は聖木曜日。主の晩餐の夕べの礼拝から、主イエスのご受難と十字架上の死、そしてご復活へと続く、聖なる三日間が始まります。たとえ教会に集うことはできなくとも、それぞれの場所で、ともに聖木曜日の礼拝あるいは祈りをお献げしましょう。わたしたちは主イエスに連なる一つの体なのですから。
聖マーガレット教会で用いている、聖木曜日の礼拝の式文からご自宅での礼拝や、祈りに役立つと思われる部分を抜粋しましたので、ご利用ください。聖書のみ言葉を中心に、主が弟子の足を洗った今宵、謙遜と奉仕、互いに愛しあう心を思い起こしてください。
参入唱
司式者:わたしたちは新しい戒めをあなたがたに与える。わたしがあなたをがたを愛したように、あなたがたも互いに愛しあいなさい。(ヨハネ13:34)
司式者:主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが皆さんと共にありますように。
悔い改めの祈り
司式者:わたしたちの救い主イエス・キリストは言われます。
「もしあなたがたがわたしを愛するなら、わたしの戒めを守るべきである。」(ヨハネ14:15)
「もし、わたしがあなたの足を洗わないなら、あなたはわたしと何の関わりもなくなる」(ヨハネ13:8)
司式者:み心に背いて犯した罪を神に告白し、わたしたちを清めてくださるように神に祈りましょう。
一同:光と恵みを与えてくださる永遠の父よ、わたしたちは、あなたと隣びとに対して、みずからの無知と弱さと過ちのゆえに、思いと言葉と行いによって罪を犯していることを深く悔やみ、ざんげします。わたしたちは、あなたの愛を傷つけ、わたしたちの内に与えてくださったあなたのみ姿をゆがめてしまいました。どうか、わたしたちのために命を捨ててくださったキリストのいさおにより、しもべらの罪をゆるし、暗闇より導き出し、光の子として歩ませてください。アーメン
司式者:まことに悔い改める者をゆるしてくださる全能の神が、皆さんを憐れみ、すべての罪をゆるし、皆さんを強めてすべての良いわざを行わせ、永遠の命のうちに保ってくださいますように。 アーメン
大栄光の歌
一同:いと高きところには神に栄光、地にはみ心にかなう人びとに平和がありますように。全能の父、天の王、主なる神よ、主を拝み、主に感謝し、主の栄光をほめたたえます。父の独り子・主イエス・キリスト、世の罪を除く神の子羊、主なる神よ、わたしたちに憐れみをお与えください。父の右に座しておられる主よ、わたしたちの祈りを受け入れてください。イエス・キリストよ、主のみ聖、主のみ王、主のみ聖霊とともに、父なる神の栄光のうちに、最も高くおられます アーメン
日本聖公会 祈祷書
特祷
永遠にいます全能の神よ、この尊い聖奠のうちに、み子イエス・キリストの受難の記念を残されたことを感謝します。どうかキリストのからだと血なる奥義をおそれ敬い、贖いの実をみずからのうちに悟り、生活の中に表すことができますように、父と聖霊とともに一体であって世々に生き支配しておられるみ子イエス・キリストによってお願いいたします。アーメン
日本聖公会 祈祷書
み言葉
旧約聖書
出エジプト記 12:1-14
詩篇116:11-19
11「人を信じることができない」と‖ 恐れうろたえて言ったたきも
12主が与えてくださったすべての恵みに‖ わたしはどのようにこたえようか
13救いの杯を献げ‖ 主のみ名を呼び求めよう
14わたしはすべての民の前で‖ 主に立てた誓いを果たそう
15神を敬う人の死は‖ 主の目に尊い
16主よ、わたしはあなたの僕‖ わたしはあなたに仕え、あなたはわたしを救われる
17わたしは感謝のいけにえを献げ‖ 主のみ名を呼び求めよう
18わたしはすべての民の前で‖ 主に立てた誓いを果たそう
19エルサレムよ、お前の中で‖ 主の家の中庭で、ハレルヤ
日本聖公会 祈祷書
使徒書
コリントの信徒への手紙I 11:23-26
福音書
ヨハネによる福音書 13:1-15
1さて、過 越 祭の前のことである。イエスは、この世から父のもとへ移る御 自分の時が来たことを悟り、世にいる弟子たちを愛して、この上なく愛し抜かれた。2夕食のときであった。既に悪魔は、イスカリオテのシモンの子ユダに、イエスを裏切る考えを抱かせていた。 3イエスは、父がすべてを御自分の手にゆだねられたこと、また、御自分が神のもとから来て、神のもとに帰ろうとしていることを悟り、4食事の席から立ち上がって上着を脱ぎ、手ぬぐいを取って腰にまとわれた。 5それから、たらいに水をくんで弟子たちの足を洗い、腰にまとった手ぬぐいでふき始められた。 6シモン・ペトロのところに来ると、ペトロは、「主よ、あなたがわたしの足を洗ってくださるのですか」と言った。 7イエスは答えて、「わたしのしていることは、今あなたには分かるまいが、後で、分かるようになる」と言われた。 8ペトロが、「わたしの足など、決して洗わないでください」と言うと、イエスは、「もしわたしがあなたを洗わないなら、あなたはわたしと何のかかわりもないことになる」と答えられた。 9そこでシモン・ペトロが言った。「主よ、足だけでなく、手も頭も。」 10イエスは言われた。「既に体を洗った者は、全身 清いのだから、足だけ洗えばよい。あなたがたは清いのだが、皆が清いわけではない。」 11イエスは、御自分を裏切ろうとしている者がだれであるかを知っておられた。それで、「皆が清いわけではない」と言われたのである。 12さて、イエスは、弟子たちの足を洗ってしまうと、上着を着て、再び席に着いて言われた。「わたしがあなたがたにしたことが分かるか。 13あなたがたは、わたしを『先生』とか『主』とか呼ぶ。そのように言うのは正しい。わたしはそうである。14ところで、主であり、師であるわたしがあなたがたの足を洗ったのだから、あなたがたも互いに足を洗い合わなければならない。15わたしがあなたがたにしたとおりに、あなたがたもするようにと、模範を示したのである。
新共同訳聖書
洗足
主の洗足を想いましょう。ご一緒に足を洗うことはできませんが、招きの言葉を以下に記します。
招きの言葉
司式者:謙遜と奉仕、互いに愛し合う心を新たにしましょう
司式者:主イエス・キリストに従おうと旅を続ける皆さん、今宵、主イエスは、十字架の死に先立って、弟子たちの足をお洗いになり、謙遜な奉仕のわざの模範に示されました。神の国が、けっして暴力や権威や知識によって実現するのではなく、神への素朴な信頼と、互いに仕え合ういつくしみと愛のわざのうちに実現することを、主みずからお示しになったのです。わたしたちは、このことを忘れてはなりません。中でも、特に、教会での奉仕の職務に聖別されたわたしたち聖職団は、いつもこの主イエスの模範に従うようにと招かれています。ですから、今晩、わたしは、たとえ離れていても、直接触れることはできなくても、皆さんの足を洗い、心を新たにし、わたしの師である主イエスのわざにならいたいと願います。
同時に、主イエスはこう言われました。「あなたがたも互いに足を洗いなさい。」わたしたちは、今晩、主イエスの愛に励まされて、この福音のわざに連なるのです。互いの足を洗うことによって、主のご復活の命にあずかる準備をするのです。
司式者:祈りましょう
一同:父なる神よ、み子イエス・キリストは、こう教えられました。「これらの最も小さい兄弟姉妹たちにすることはわたしにすることである。」み子がすべての人に仕えられたように、わたしたちにも他の人々に仕える心をお与えください。み子は、わたしたちのために命を捨て、死なれ、復活され、父と聖霊とともに一体であって世々に生き支配しておられます。アーメン
代祷
司式者 父よ、今宵、み子イエス・キリストは渡されるとき、弟子たちの足を洗われました。わたしたちは、このみ子の愛と奉仕の模範に従います。主よわたしたちの祈りをお聞きください。
会衆 わたしたちに謙遜の心をお与えください
司式者 今宵、み子イエス・キリストは、弟子たちが一つになるように祈られました。主の教会がまことの一致に至ることができますように。
ことに新型コロナウィルス感染のなか、教会に集うことができない、わたしたち兄弟姉妹の心を一つにさせてください。
会衆 わたしたちを一致にお導きください
司式者 今宵、み子イエス・キリストは、弟子たちの宣教によって信仰に導かれる人々のために祈られました。わたしたちは、教会の働き、ことに感染禍のなかにあって、健康だけでなく経済的にも不安抱える人たちに、あなたの希望や癒しを伝えられるようにや祈ります。
主よ、わたしたちの祈りをお聞きください。
会衆 わたしたちの心に主の平安をお与えください。
司式者:祈りましょう
一同:いつくしみ深い神よ、主の愛はわたしたちをみ机のもとに導いてくださいました。わたしたちの手は清くなく、心は備えられておらず、み机から落ちるくずを拾うにも足りない者です。しかし主よ、あなたはわたしたちの救いの神であり、罪人にも食べ物を分け与えられます。どうか、わたしたちを清め、み子の尊いからだと血で養い、み子がわたしたちの内に生き、わたしたちをみ子の内に生かし、ついにキリストの全家族とともに、み国でともに主の祝宴にあずかることができますように。み子イエス・キリストによってお願いいたします。アーメン
平和の挨拶
司式者 主の平和がみなさんとともに
会衆 また、あなたともに
司式者 平和の挨拶を交わしましょう
主の祈り
司式者 救い主キリストが教えられたように祈りましょう
天におられるわたしたちの父よ、
み名が聖とされますように。
み国が来ますように。
みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。
わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。
わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。
わたしたちを誘惑におちいらせず、
悪からお救いください。
国と力と栄光は、永遠にあなたのものです アーメン
日本聖公会/ローマ・カトリック教会/日本福音ルーテル教会の共通口語訳
司式者 主イエスは、弟子たちが讃美を歌った後、オリーブ山に出かけて行き父なる神に祈られました。「もし、できることなら、この杯をわたしから取りのけてください。」また、弟子たちに言われました。「まだ眠っているのか、休んでいるのか、見よ、ときが迫った。人の子は罪人らの手に渡されるのだ。立て、さあ行こう。」 キリストは、死に至るまで忠実であられました。 主の平安のうちに行きましょう。
会衆 アーメン