2012年6月24日(日) 14時~
はじめに
神尾昇さんから
コーロ・つるさし
CollaVoce
混声合唱団 ショコラ
丸の内合唱団
指揮者 神尾昇氏と同氏の指導する4つのコーラスグループに、東日本大震災被災者支援の主旨にご賛同いただき、6月24日、聖マーガレット教会でチャリティーコンサートを再度開催いたしました。コーロ・つるさしによる金子みすゞの詩に中田喜直が作曲した童謡歌曲、CollaVoceによるオペラやオペレッタ、混声合唱団ショコラによる美空ひばり作品、丸の内合唱団によるラフマニノフの「晩祷」等々と、各グループが趣向を凝らして準備して下さったプログラムを堪能しました。コンサート終了後、集まった聴衆の方々やコーラスグループから東日本大震災被災者支援のために多くの義援金が寄せられました。これらは日本聖公会一緒に歩こうプロジェクトを通じて、被災者支援に献げられます。ご協力いただいた皆さまに心から感謝いたします。
未曾有の大災害から一年以上が経ちました。復興は色々な人の努力で進んでいますが、いつ終わるか、という目処は立って いません。しかし、私は思うのです。復興に終わりはあるのだろうか、何を持ってして終わりと言っていいのか。終わりというのは自分自身がこの世からいなくなる時、だと私は思います。つまり、その気持ちを一生持ち続ける事が大事だ、ということです。 昨年の大震災の後も竜巻や大雨で、被害を受けた人はたくさんいます。それは何も日本に限った事ではありません。そして 私たち元気に身体を動かせる人は、その人たちを助ける「義務」があると思います。しかしながら、なかなか現地に赴いて、復興をお手伝いする、ということはできません。素人が下手に行っても邪魔になるかもしれません。 そこで私に出来る事、それは今日のようにコンサートを開き、少しでも聴きに来て下さった皆さまに元気になって頂く事、そ して皆さまと心をひとつにする事です。傷ついた人たち皆さんが再び元気に前を向いて歩けるようになるように、心と力を合わせようではありませんか!
◆◆◆ コーロ・つるさし ◆◆◆
ピアノ伴奏 山田真里子
♪ 中田喜直作曲 女声合唱編:金子みすゞ詩による童謡歌曲集「ほしとたんぽぽ」より ♪
「つゆ」「こだまでしょうか」「みんなを すきに」
「わたしと ことりと すずと」「たいりょう」
「ほしと たんぽぽ」
♪ 高野喜久雄作詩/髙田三郎作曲
女声三部合唱組曲 「確かなものを」より ♪
「遠くで鐘が」「コスモス」
コーロ・つるさしは、1979年6月に誕生し、11年目(平成元年)から神尾先生にご指導を受けております。市川市民合唱祭やジョイントコンサート等にも出演し、合唱の醍醐昧を味わっています。
先生の情熱溢れるタクトにのせられて悪戦苦闘し、何時しか心地よい感動の中に漂うている私たち。発声も個々にレッスンを受け、曲の内容を理解し、いつもイメージを描きながら歌うようにと、丁寧にご指導を受けています。
なかなか上達は困難ですが、お互いに他のパートの響きを聴きながら、全体の音楽が美しく流れて行くよう心がけ、団員一同練習に励んでいます。
◆◆◆ CollaVoce ◆◆◆
ピアノ伴奏 松本康子
♪ P . マスカーニ作曲 カヴァレリア・ルスティカーナより
第一幕「オレンジの花は香り」 ♪
♪ J . オッフェンバック作曲 ホフマン物語より「ホフマンの舟歌」 ♪
♪ G . ヴェルディ作曲 椿姫より 第一幕「乾杯の歌」 ♪
♪ G . ヴェルディ作曲 ナブッコより
第三部「行け、思いよ、黄金の翼に乗って」 ♪
♪ G . ビゼー作曲 カルメンより 第四幕「二重唱と終りの合唱」 ♪
♪ J . シュトラウス作曲 こうもりより二幕終曲「ご健康を祝して」 ♪
確かに、あの2011年3月11日から、1年3ヵ月という時間が過ぎ去りました。しかし肉親を、友人を、家を、仕事を失い、それでも立ち上がり歩み出そうとする方々のために、私たちが歌うことはどのような意味と効果を持つのだろうか? 私たちがこの場で歌うことは、ささやかな愛の技。
どんなに小さな愛の技であっても、そこに神のみ手が働いて大きなものとなり、会場の皆様と私たち、ひいては被災された方々も、復興に携わる方々も音楽の力、歌の力によって励まされ歩み出すことができますように!
◆◆◆ 混声合唱団 ショコラ ◆◆◆
ピアノ伴奏 赤塚伸子
♪ 木下牧子 アカペラ・コーラスセレクションより ♪
「おんがく」「ロマンチストの豚」「さびしいカシの木」
♪ 美空ひばり作品集「川の流れのように」 信長高富編曲 より ♪
「川の流れのように」「真赤な太陽」「港町十三番地」
♪ 新実徳英作曲「空に、樹に・・・」 より「聞こえる」 ♪
震災から1年以上経過し平穏を取り戻しつつありますが、いまだ私たちに大きな傷跡を残しています。改めて歌は我々を支てくれる大いなる力と感じております。
チャリティーは2回目になりますが少しでもお役に立てればと再び参加致しました。ショコラは混声合唱団としては、まだまだ経験も実力も不足しておりますが、歌に対する気持ちだけは負けないよう精一杯歌います。前回も歌いました新実徳英さんの「聞こえる」は震災から現在までの私達の心情と多く重なるものがあります。今回も詩の内容を味わいながらお聞きくだされば幸いです。
◆◆◆ 丸の内合唱団 ◆◆◆
♪ J. ラター 作曲
"A Choral Fanfare" "This is the day" "O be joyful in the Lord" ♪
♪ セルゲイ・ラフマニノフ 作曲「晩禱」より ♪
1 番:「 来たれ、我らの王、神に叩拝せん」
6 番:「 生神童貞女よ、慶べよ」
14 番:「 主よ、爾は墓より復活して」
15 番:「 生神女よ、我等爾の僕婢は」
♪ アンコール:4 番 ♪
東日本大震災から15ヶ月ほど経過しました。一時は活動を危ぶまれたりもしましたがこうして昨夏に引き続きこのような場所でご協力ができることを大変うれしく思っております。電力事情などもあり閉塞感からなかなか抜け出せない日常にありながらこうして合唱を介しみなさまとともに明日への希望を見いだすひとときを過ごせることに感謝しています。
今回は、昨年、英国王室の結婚式の為に書き下ろされたJ.ラターの「This is the day」他、S.ラフマニノフの「晩祷」等、教会の皆様にも充分に楽しめる演奏をお届け致します。
聖マーガレット教会の地図は以下のリンク先にあります。
URL:http://www.nskk.org/tokyo/church/margaret.html