東日本大震災被災者支援のために

第7回 聖マーガレット教会 チャリティーコンサート の報告

16-18世紀の音楽

2012年4月29日 午後2時~

 

  東日本大震災被災者支援のため、古楽器奏者とソプラノ歌手のグループであるAZ Bandメンバーにご協力いただき、「16-18世紀の音楽」と題したチャリティーコンサートを開催しました。
  開演に先立ち、前田司祭より被災者を憶え、復興を願って東日本大震災のための祈りが献げられました。
  約140人の方が来場され、古楽器の奏でる16-18世紀の音楽が広い聖堂に美しく響きました。 休憩時間には珍しい古楽器、特にハックブレットとサルテリオの周りに大勢の人が集まり、演奏者の方も丁寧に楽器の説明をしてくださいました。
  コンサートの後、来場された方々から多くの義援金が寄せられました。感謝いたします。 これらは日本聖公会「いっしょに歩こう!プロジェクト」の働きを通して被災者支援のために献げられます。

日本聖公会「いっしょに歩こう!プロジェクト」URL:http://www.nskk.org/walk/

出演者

AZ Band
Soprano(ソプラノ):島崎伸子さん
Hackbrett(ハックブレット):小川美香子さん
Recorder(リコーダー):芦野豊さん
        芝田多真美さん
Violin(ヴァイオリン):小穴晶子さん
Viola(ヴィオラ):谷口勤さん
Cello(チェロ):大軒由敬さん
Cembalo(チェンバロ):西川華織さん

AZ Band演奏後集合写真


プログラム

“Music for a while”(ひとときの音楽)    ソプラノと器楽
  “Fairest Isle”(もっとも美しい島)
  … Henry Purcell(1659-1695)    H. パーセル
Divisions upon Italian Ground … Robert Car    ハックブレットの演奏
  イタリアの旋律に基づく変奏 … R. カー
  Recercada primera soube “O Felici occhi miei” … Diego Ortiz (1510-1570)
  リチェルカーダ … D. オルティス
Sonata VII … Francesco Mancini (1672-1737)    リコーダーと通奏低音
  ソナタ 5番 … F. マンチーニ
  Spiritoso-Largo    Allegro    Largo-Allegro
Sonata for Recorder, Violin and Continuo … Johann C. Pepusch (1667-1752)
  リコーダーとヴァイオリンのためのソナタ … J. C. ペプシュ
  Adagio    Allegro    Adagio    Allegro

AZ Band演奏後集合写真


INTERMISSION休憩
休憩後、ハックブレットとサルテリオの解説とサルテリオ演奏

Choral “Liebster Juse, wir sind hier” BWV 731  ハックブレットの演奏
  Choral “Wer nur den lieben Glott laesst walten”
  コラール 2曲 … J. S. Bach (1685-1750) J. S. バッハ 
Sonata … Antonio Vivaldi (1678-1741)    A. ヴィヴァルディ
  ヴァイオリン ソナタ   Preludio (Andante) Corrente (Allegro)    Giga (Presto)
Sonata III … Giuseppe Sammartini (ca. 1693-1770) G. サンマルティーニ
  2本のリコーダーのためのソナタ 3番
  Allegro Adagio Allegro
Cantata “Nulla in mundo Pax sincera” … Antonio Vivaldi (1678-1741)
 カンタータ“地上に真の平和はない”    ソプラノと器楽

アンコール

楽器

ハックブレットの解説
サルテリオ(写真左:手に持って紹介されている楽器) ハックブレット(中央下に置かれている楽器)

今回のコンサートではバロック使用の楽器(ハックブレット、サルテリオ、リコーダー、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、チェンバロ)が使われました。

ダルシマーについて(小川美香子さんの解説):ハックブレットやサルテリオは、板の上に張った金属製の弦を木製のバチで叩いて音を出す打弦楽器で、英語圏ではダルシマーと呼ばれます。チェンバロは弦を掻いて音を出しますが、ダルシマーは叩いて音を出します。ドイツに伝わるジャーマン・ダルシマーはハックブレットとも呼ばれ、ドイツ語で「みじん切りをする板」すなわち「まな板」の意味です。刃物を使ってまな板上の肉をみじん切りにする動作がダルシマーの演奏動作と似ているため、そのように呼ばれているそうです。サルテリオ(イタリアン・バロック・サルテリオ)も同じ系統のイタリアの打弦楽器ですが、今では一般に演奏されることのない古楽器となっています。1582-1590年に4人の天正遣欧少年使節がポルトガルの宣教師に伴われて、ローマ法王に謁見するために渡欧した際、ローマ近郊でサルテリオの演奏を聞いたことが記録に残されているそうです。今回使用するサルテリオはライプツィヒの博物館に保存されている、1700年代にイタリアで作られたサルテリオを基にして、日本のチェンバロ工房で忠実に再現されたものです。


教会のパイプオルガン写真

聖マーガレット教会
チャリティーコンサート

2013年
12月8日 立教女学院高校
ハンドベル・クワイア
第13回コンサート

7月7日 指揮者神尾昇氏と4団体
第12回コンサート

3月10日 受難と復活の音楽
-3.11を覚えて-
第11回コンサート

2012年
12月9日 3人のオペラ歌手とピアニストによる
第10回コンサート

3月10日 ニュルンベルク国立歌劇場オーケストラ団員他
第9回コンサート

第8回コンサート
指揮者神尾昇氏と4団体

第7回コンサート
16-18世紀の音楽

コンサート最初の頁

2013年6月30日(日)
月島聖公会コンサート

2012年9月30日(日)
月島聖公会コンサート

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