日本聖公会 聖マーガレット教会
〒167-0054 東京都 杉並区 松庵1-12-29
TEL 03-3334-2812
牧師 司祭 バルナバ 前田 良彦
大斎節もいよいよ最後の週になります。各日曜日の大斎プログラムや十字架の道行への参加が復活日に向けて動いています。
3月9日(日)大斎第一主日のヒアシンス
大斎は英語でLent と言いますが、古い英語Lencten から来た言葉で意味は「春」です。それ以前はクヮドレゲンマー(四十日)と呼ばれていたのです。それで大斎とか四旬節(四十日の意味)と呼ばれておりました。四十は聖書では大事な数字です。ノアの洪水、モーセのシナイ山での断食、イスラエルの荒れ野砂 漠の旅、そしてイエスの荒れ野の試練などです。これらに共通しているのはすべて移動の準備の時ということです。何かを後ろにして、新しい時へと動くのです。この新しい時に向かっての移動の四十日を私たちはそれぞれに計画するのです。
3月29日(土)大斎第三主日前日
教会も歴史的に様々な計画を行ってきました。祈りと断食を中心とする霊的な生活です。洗礼準備の時としてきたこともあります。その後信徒の信仰教育 に用いてきました。灰の水曜日の礼拝など心に残る礼拝もあります。
私は神学院時代に休暇を東久留米にあったヨハネ修士会修道院で過ごしていました。断食の時もありましたが、丸一日断食することはありませんでした。何かを断つとか、いろいろ個人で目標を立てる人もいるでしょうが、無理は続かないと考えてよいのです。
4月5日(土)大斎第五主日前日十字架の道行の後で
大斎節の基本は祈りと断食と申し上げましたが、イースターに向けてが基本なのですから、各自が楽しく大斎節を工夫することだと思います。私は神学院でパウロについての集中講座を受講してから、今年の大斎節は パウロを集中的に読むことにしています。特にフィリピ3・10 - 11 「わたしはキリストと、その復活の力をわが身に体験し、キリストの苦しみを分かち合うキリストの死の姿に自分を重ねていき、何とかして死者の復活に達しようとしているのです」(本田哲郎訳)が心を打ちます。