3月22日(金)から27日(水)中学生8名、高校生7名、スタッフ5名の総勢15名で東京都小笠原父島を訪れました。京都から父島までの旅は、移動距離も長くハードな旅でした。けれどもそれ以上の学び、楽しみなどを得る恵み多き旅となりました。 東京竹芝港から小笠原聖ジョージ教会管理牧師の笹森田鶴司祭に見送られ24時間、荒波に揺られて父島に到着しました。到着すると小笠原聖ジョージ教会の小笠原愛作司祭と信徒の方々が港でお迎えくださいました。J’s一行は、この自然豊かな島でこれから何が始まるのだろうと期待いっぱい、胸いっぱいで宿舎に荷物を降ろし、教会をお借りして開会祈祷を行いました。 到着した日は土曜日でした。教会のお掃除をして、主日礼拝の準備をしました。ピアノとフルートで奏楽の練習をし、聖餐式に備えました。
大斎節第3主日の聖餐式。小笠原聖ジョージ教会では初めての口語祈祷書による聖餐式だったそうです。 疎開時代、米軍時代、日本返還時代と過ごしてこられた小笠原の信徒さんによっては慣れた文語祈祷書ではありましたが、そろそろ口語への転換も必要ということで、J’s一行が訪れることで、口語式文を取り入れるようにすることになったそうです。 そのような主日聖餐式の交わりを共にし、その後、愛餐会をご準備くださいました。愛餐を楽しみながら、小笠原の信徒さんから小笠原での経験について、お話を聞かせていただきました。
日本軍占領時代、強制疎開時代、米軍時代、日本への返還時代と激動の時代を生きてこられたことを教えていただきました。 大自然の裏側で、戦争と隣り合わせの中で生きてこられた信徒さん方の生活があったことを私たちは知りました。 島を歩いていると、綺麗な固有種の生き物や見たことのない植物に出会います。その一方で、防空壕の跡や弾薬庫跡など戦争の片鱗がうかがえました。私たちはこのような島の状況を見ながら「平和とは、なんだろう?」と考えるきっかけを頂いた気がします。
エメラルドグリーンの海でクジラの親子が気持ちよく泳ぐ光景が広がる一方で、かつては争いを経験し、さまざまな被造物が破壊され、苦しめられたということを知りました。共に参加したJ’s世代の中高生たちは、また異なる視点で小笠原を満喫したことだろうと思います。 このようなかけがえのない機会を与えてくださった大阪・京都教区の信徒のみなさまに感謝を申し上げつつ、また今後もJ’s世代の中高生たちのためにお祈りくださればと願っています。