2021年1月20日

京都教区 教役者、信徒の皆様

日本聖公会京都教区主教
主教 ステパノ高地 敬

主日礼拝休止などについて

主の平和が皆さんと共にありますように。
感染症拡大が止まらないなか、不安な気持ちを抱えた方がたくさんおられます。そのような方を神様がお支えくださるよう祈りつつ、神様がキリストを通して、すべての人の気持ちが休まる時を与えてくださることを覚えたいと思います。
1月13日に関西3府県にも緊急事態宣言が出されました。主日礼拝の休止の可否などについて、昨年4月、5月の時と同じく、京都教区では教区として一律の対応は致しません。前回は結果的に、ほぼすべての教会で公祷としての主日礼拝が休止されました。また、聖餐式での陪餐の仕方や聖歌の曲数を減らしたりするなどの工夫が続けられてきました。
礼拝の持ち方や休止の在り方が、教会によってかなり違うことがあります。どの判断も各教会で教会委員会を中心に真摯に話し合われた結果であると思います。ただ、正解というものはありません。事態の変化に応じて何度も話し合い、このたびのことを通して、さまざまな判断の違いを尊重し合える教会へとますます成長することができればと願っています。
感染を防ぐことを考えるのは大切なことですし、重症化しやすい方々への感染には細心の注意を払わなければなりません。けれども、感染防止を強調すればするほど感染してしまった人をすみに追いやることになってしまうことを、私たちは歴史から学んでおりました。誰が感染してもおかしくない状況というのは受け入れがたいことですが、感染してしまった人すべてに注意が足りなかったわけではなく、また、無症状のまま感染を広げてしまった人も、意図的にそうしようとしたわけではない。私たちは生を受けた時から互いに影響を及ぼす者として造られていたのではなかったでしょうか。互いの存在を大切にするようにと、神様は愛するみ子をこの世界に遣わされました。神様の思いをまず優先する教会であり続けることを、いま改めて心に留めたいと思います。

 
 
 

2020年4月17日

京都教区教役者、信徒の皆様

感染症拡大の中で京都教区の皆様に

日本聖公会京都教区主教
主教 ステパノ高地 敬

主の平和がありますように。
この度の感染症について全国に緊急事態宣言が出されましたが、各教会ではさまざまに対応していただいていることと思います。主日礼拝や諸会合も休止や延期が多くなっていますが、本年7月23日からのランベス会議も、来年夏に延期されます。ウェルビー・カンタベリー大主教はペテロの手紙T5:1,2を引用しつつ、「今は羊の群れをオオカミが襲っているときの羊飼いの役割を皆さんは負っている。彼らを愛し、彼らとともに苦しむために。」と書いています。

この度の状況はだれもが初めて経験する種類のものだと思います。ですので今後どうなっていくか分からない。社会全体が試行錯誤しているのだと思います。また、教会としてもどう対応すればいいか良く分からない。だから、陪餐の仕方について考え、一種にし、聖餐式をやめ、主日礼拝自体を休止するということが考えられてきました。京都教区では教区全体としての指針を出しておりませんが、各教会で教役者と信徒の皆さんがよく話し合い、懸命に対応していただいています。
私自身は、この事態が収まって振り返ったときに、「元に戻ってよかった」というより、もっと積極的に、「この事態を経験して、より良い教会の姿を模索することができた」と言えればと願っております。
4月11日の日本キリスト教協議会(NCC)神学宣教委員会の文書に、「人間の弱さと罪深さのゆえに、今、新型コロナウイルス感染の止まないこの世界において疑心暗鬼にさいなまれ様々な差別や暴力が起こっています」とあり、また祈りの言葉として次のようにあります。「あなたに呼び集められた教会は、集いと交わりを大切にしてきました。しかし、いま、コロナウイルス感染症の状況の中、迷いと痛みを覚えながら集うことを中断する判断をした群れがあれば、集い続けることを選択した群れもあります。正しい答えの見えない中、私たちが互いの選び取りを尊重し、裁き合うことがありませんように。」
教会に集まる私たちは神様の義を求めるゆえに、神様にしかない「正しさ」を自分のものとしてしまう危険を常に持っています。その正しさは人によって違いますので、「正しさ」が対立に直結することを、教会に集う者であるからこそ私たちはよく知っているのでありました。
パウロが書いているように、いろんな人が集まってキリストの身体である教会を形作っています。年齢、性別、民族、社会的立場、感受性、考え方など、同じ人は一人もいませんし、お互いに違っているからこそ教会として存在できるのです。もちろん「他者と出会う」ことには常にさまざまなリスクが伴います。相手から何かしらの影響を受けてしまう恐れがあるのですが、同時に、「人と共にいる」ことの中に、神様からの大きな恵みがあることも私たちはたくさん経験しています。
特に聖公会の大切な考え方として、どのような人もどのような考え方も尊重することがあります。体の具合もさまざまです。元気な人もいれば、そうでない人もいる。元気ではないから教会に行って、神様からいただいているお恵みを確認する。教会に集まる人たちは、弱っている人の在りようをまず尊重いたします。神様ご自身が弱い私たちをまず受け入れて下さったからです。マスクも消毒もさまざまな自粛も今の事態では必要なことですが、健康上のことも含めていろんな状況を互いに持ちつつ私たちは教会に集まっているのだということを、この事態を通してより深く心に留めることができればと願っています。

今後、どのような状況の中でも神様が皆様方と共にいてくださり、これまでのように苦しみも悲しみもそして喜びも分かち持ってくださいますように。

 
 
 

2020年4月7日

京都教区各教会の皆様

日本聖公会京都教区
主教  高地 敬
局 長 会 議

主の平和がありますように
新型コロナウィルス感染拡大の中、それぞれの教会で状況にあわせて懸命に対応していただいておりましてありがとうございます。
4月3日(金)に行われた第4回局長会議で、新型コロナウィルス感染拡大の状況に鑑み、京都教区内各教会、あるいは教会関連施設で感染が確認された場合の対応を協議し、次のように皆様にお願いとお知らせをさせていただきます。

教会あるいは関連施設で感染が確認された場合
@行政機関への通報はもちろんのことですが、同時に個人情報の保護を遵守しつつ災害緊急メーリングリストを使用して、感染確認の事実をお知らせください。
A現場においては、行政の指導を仰いで適切に行動してください。
B包括団体としての教区の対応が必要な場合は、局長会が対策本部として対応します。また行政との担当者を決め、必要に応じて正確な情報を内外に伝達します。
C状況に応じて、教区として、礼拝休止など様々な要請を行っていくことがあります。

また、礼拝休止で教会に集うことが出来ない場合には、教区ホームページに掲載されている「ホームページ説教(今週のメッセージ)」も活用いただければと思います。聖書日課についても教区ホームページの「ほっこり宣教プロジェクト」ブログの「資料編」から見ることが出来ますので、この機会に各教会でお知らせください。

今後も感染の状況を見据えながら、状況に応じて対応してまいりたいと思いますので、皆様のご理解ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。