2021年8月29日     聖霊降臨後第14主日(B年)

 

司祭 ミカエル 藤原健久

愛の心を込めて【ヨハネ7:1:8、14−15、21−23】

 イエス様は言われました。「外から人の体に入るもので人を汚すことができるものは何もなく、人の中から出てくるものが人を汚すのである。」私たちの社会では、実際に行った悪に基づいて裁きを行います。けれどもイエス様は、心が最も大切だと言われました。確かに悪を制するために体の自由を奪って押さえつけても、心の中で悪は沸き上がり、再び悪が行われるでしょう。具体的な悪を制すると共に、私たちの心から悪の思いが減るように努めなければなりません。
 同じことは善いことにも言えるでしょう。実際の行いだけでなく、その行いに、どれほど愛の心を込めたかに心を配るべきでしょう。けれども私たちは日頃、このことを軽視しがちです。お金や物を用意したり、時間に間に合わせたり体裁を整えることに気を遣い、愛の心を忘れがちです。イエス様は一人一人の癒しや奇跡に、この上ない愛の思いを込められました。私たちも愛の心を込めましょう。
 罪深い人間は、十字架によってイエス様の体の自由を奪いました。けれどもイエス様は復活によって抑えきれない神様の愛を示されました。愛の思いは私たちの心にも沸き上がっています。愛の道を歩みましょう。