2020年5月31日     聖霊降臨日(A年)

 

司祭 サムエル 奥 晋一郎

主日礼拝中止で思うこと

五旬祭の日が来て、皆が同じ場所に集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から起こり、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、霊が語らせるままに、他国の言葉で話しだした。(使徒言行録2章1節−4節 聖書協会共同訳)

 新型コロナウイルス感染症対策のため、命を守るため、世界中の教会の多くが、人が集まって礼拝をすることを中止しています。わたしの勤務する八木基督教会も主日礼拝を中止しています。私自身、礼拝堂に誰もいない日曜日を迎えることになりました。一人で「み言葉の礼拝」を行っています。一人で祈ることも大切ですが、信徒の方々と礼拝堂に集って礼拝をしていた日曜日の朝ということもあり、とてもさみしい気持ちになりました。
 上記の聖句は聖霊降臨の出来事です。イエスさまが天に昇られてから10日後、弟子たちが集まっている家に、神様の力、神様からの息吹である聖霊が降りました。さらに弟子たちが、聖霊が語らせるままに他国の言葉で話しだしました。この出来事は、イエスさまが天に昇られる直前に弟子たちに言われたとおりの出来事でした。そして、現在のキリスト教では、この聖霊降臨日(ペンテコステ)を教会の誕生日と呼んでいます。
 主日礼拝中止になり、改めてこの箇所を読みました。特に「炎のような舌」という言葉が印象に残りました。その理由は、これまで、毎週日曜日に皆さんと一緒に礼拝を行なってきましたが、出来なくなり、そのことがいかに幸せであったかという思いになったからです。また、皆さんと一緒に礼拝を行なう時に、神様の力、神さまの息吹である聖霊が、炎のような舌で一人ひとりに宿って下さっていることによって、心が熱くされ、励まされていたということに改めて気づかされました。
 今後、多くの教会で主日礼拝を再開することになることでしょう。ただ、教会によっては、感染症対策から、礼拝でチャント、聖歌を歌うことなどの制限をかけること、出席を強くお勧めできない状況になると思われます。しかし、いつの日か必ず、皆さんが安心して教会に来ることができる日が来ると思います。その時には、これまで以上に礼拝を通して、聖霊降臨の出来事が私たち一人ひとりにもあることを覚え、心が熱くされること、励まされることを喜び、感謝したいと思います。さらに、一人でも多くの人に、礼拝に来ていただいて、この思いを共有したいと願っています。