司祭 ヨシュア 大藪義之
特祷(特定28)
主よどうか主の民の心を奮い立たせてください。
わたしたちが喜びをもってみ業にあずかり、
その深い恵みによって、み助けを受けることができますように。
新しい歌を主に向かって歌え。 主は驚くべき御業を成し遂げられた。
右の御手、聖なる御腕によって 主は救いの御業を果たされた。
主は救いを示し 恵みの御業を諸国の民の目に現し
イスラエルの家に対する 慈しみとまことを御心に留められた。
地の果てまですべての人は わたしたちの神の救いの御業を見た。
全地よ、主に向かって喜びの叫びをあげよ。 歓声をあげ、喜び歌い、ほめ歌え。
琴に合わせてほめ歌え 琴に合わせ、楽の音に合わせて。
ラッパを吹き、角笛を響かせて 王なる主の御前に喜びの叫びをあげよ。
とどろけ、海とそこに満ちるもの 世界とそこに住むものよ。
潮よ、手を打ち鳴らし 山々よ、共に喜び歌え、主を迎えて。
主は来られる、地を裁くために。 主は世界を正しく裁き 諸国の民を公平に裁かれる。
いよいよ来週は降臨節前主日。週めくりのカレンダーがあるとすれば、いよいよ最後の一枚の一つ手前が今日の日曜です。
今日、わたしたちが耳にした「預言者マラキの書」もルカによる福音書21章に記された「終末のしるし」と題されるイエスの言葉もたいへんきびしいものになっています。
しかし、この日に割り当てられた詩編の98編は上記のように、神の救いを見た、神の驚くべきみわざが成し遂げられたから、みんなで歌え!、喜びの声を、歓声を、賛美の歌を高らかに歌え、というものです。歌や叫びだけにとどまらず、琴、ラッパ、つのぶえなどの音楽で盛大に歌え、と詩編の作者は叫ぶのです。
さらに、潮(祈祷書では、川の流れ)も、山々も、手を打ちならし、喜び歌え、と自然界全体にも呼び掛けるのです。
終わりの節に、その理由が書かれています。すなわち「主が来られるから」だと。
世の中がどんどんと暗くなり、混沌の中に向かうこの時だからこそ、みんなで心を奮い立たせましょう。もうすぐイエス様がやって来られるのですから。
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