執事 アントニオ 出口 崇
『何を求めているのか』【ヨハネ1:38】
20年ほど前に、同世代のアイドル、女優さんのファンになり、CDを買ったらコンサートのチケットが当たりました。今のように会いに行けるアイドルや、握手会なんてない頃ですが、会って話をすることを妄想するだけでドキドキし、何を話せばいいんだろうと悩んでいました。
会場に行くと、2階の一番後ろの席で、ステージがとても遠く、歌っているアイドルの表情が全く見えません。しかし、目が合う(合った気になる)と、ドキドキして恥ずかしくなり目をそらした思い出があります。
イエス様に出会ったら何を話すのだろう。ヨハネの弟子たちのように「何を求めているのか」と面と向かって聞かれたら、何と答えるのだろう。従って生きたい、共に居て欲しいとは思っていても、何か核心を突くような質問をされると困ってしまいます。
ヨハネの二人の弟子たちのように、「どこにお泊りですか?」とトンチンカンな質問をしてしまう気持ちもよくわかります。
私たちの言葉にならない、全ての思いをご存じな方が、受け容れてくださる。ともに歩んでくださる。
「顕現」という聞きなれない日本語の持つ意味を、大きな喜びとして伝えてくださいました。