2013年9月29日      聖霊降臨後第19主日(C年)

 

司祭 ヨハネ 井田 泉

主が再び来られるときまで【テモテへの手紙一 6:14】

 イエス・キリストは三重の仕方でわたしたちを囲んでおられます。
 わたしたちが後ろを振り返るとき、十字架に死に、復活されたイエスがおられます。わたしたちはこの方によって神の子とされ、また罪の赦しと祝福を受けました。
 わたしたちの傍らに、わたしたちと共に歩んでくださるイエスがおられます。わたしたちは労苦と喜びをこの方と共にしつつ、人生の道を進んでいきます。
 そしてわたしたちの前方には、わたしたちを迎えてくださるイエスがおられます。この方はわたしたちを完全に救うために、わたしたちに会おうとして再び来られるのです。

 「最後の審判」という言葉があります。その言葉だけを聞くと、まるでイエスが恐ろしい形相で接近して来られるかのようなイメージを持ってしまうかもしれません。けれども再びおいでになるイエスは、弟子たちを極みまで愛し、弟子たちの足を洗い、弟子たちのために心をこめて食卓を準備してくださった方です。
 イエスはわたしたちの偽りや過ちを照らし出されるでしょう。そうしてわたしたちの良心を呼び覚まし、わたしたちを清め、わたしたちの傷を癒して、わたしたちを平和と祝福で満たしてくださるでしょう。わたしたちが聖餐式を行うごとに、この方との喜びの再会に近づいているのです。

 「キリストは死に、キリストはよみがえり、キリストは再び来られます」(聖餐式の記念唱)

 主が再び来られるときまで良きわざを行い、キリストと再びお会いする日を目指して、まっすぐに歩んで行きましょう。