2013年6月16日      聖霊降臨後第4主日(C年)

 

司祭 ヨブ 楠本良招

「爽やかさ」

 梅雨期となりましたが、夏のような天気で蒸し暑い日が続いています。
 初島だよりも15号を数えるになりました。ホームページ説教も、現職の間にもう1度回ってくるでしょうか。今まで、お陰さまで、大きな病もなく、健康で過ごすことができましたことを神さまのお導きと感謝しています。私の健康法の一つに、毎朝の6時25分からのテレビ体操があります。約15年近く続いていることがわたしの爽やかさと思っています。

 聖霊降臨後節第4主日(特定6)の特祷は「あなたを愛する者のために、人の思いに過ぎた良い賜物を備えてくださる神よ、どうかわたしたちの望みうるすべてにまさる約束のものを与えてください。主イエス・キリストによってお願いいたします。アーメン」の祈りです。
 神さまは私たちに良い賜物を与えてようとされています。与えようとされる約束の賜物は具体的に記されていません。神さまはその賜物を私たちに委ねられているのではないでしょうか。

 ある日のこと、和歌山から大阪まで特急に乗車した時、私の隣の席に白杖をもった目の不自由な人と隣りになったことがありました。岐阜まで行くとのことでしたが、私の聖書の話に耳を傾け、盛んに質問されていたことを印象深く思い出しています。クリスチャンではありませんでしたが、話し合いの時間を忘れる位でした。その人は車掌さんに、新大阪駅での誘導の依頼をされていました。私は天王子駅で降りるので、気をつけて岐阜まで行ってくださいと、別れを告げました。私は彼との話し合いに爽やかさを感じました。

 京都のある郵便ポストの前に自転車が何台と置かれ、点字ブロックを隠していました。目の不自由な男性がポストに投函するのですが、とても困っていましたので、たまたま通りかかった私が、その人が私の方に手を置いて、郵便ポストに郵便を投函できたことがありました。お礼を言われたのですが、当たり前の事をしたまでのことですと言って別れたことがありました。私にとって、爽やかさを感じた小さな出来事でした。

 ある讃美歌を思い出しました。ちなみにこの歌は、2012年3月31日の和歌山伝道区信徒の集いで和歌山聖救主教会にて各教会の出し物があり、私がこの歌を独唱したことも思い出しています。
 讃美歌第2編、195番に「キリストにはかえられません」と言う1番の歌詞です。
 「キリストには変えられません、世の宝もまた富も、このおかたがわたしに代わって死んだゆえです。(おりかえし) 世の楽しみよ、去れ、世の誉れよ、行け。キリストにはかえられません、世のなにものも。」
 この讃美歌は私たちの生活を通して、たゆまない努力と人生の爽やかさのある歌詞と思っています。

 山緑川清の初島の地は環境に恵まれ、私は緑の木々のざわめきに爽やかさに癒されているこの頃です。