司祭 サムエル 門脇光禅
「イエスさまをお迎えする」
12月25日は何の日?誰もが知ってるクリスマスです。今から2005年前ユダヤの国、今のイスラエルのダビデの町と呼ばれたベツレヘムという小さな町の宿屋は馬小屋で赤ちゃんが誕生しました。お母さんはマリア、お父さんはヨセフといいます。そう赤ちゃんはイエスさまです。それが最初のクリスマスでした。教会で使う暦では12月25日からさかのぼって4回の日曜(主日といいます)を含めクリスマスの準備の季節をアドベント(降臨節、降待節)といいます。今年は11月27日がアドベントの最初の日曜です。この日から救い主(キリスト)をお迎えする準備期間に入ります。アドベンチャーという言葉をご存知でしょう。そう冒険という意味です。この言葉の語源はアドベントと関係していると聞きます。冒険には少しあぶないけど何かわくわくする要素を含んでいます。「救い主イエスさまのご降誕」何か少し怖いようなでもどきどきわくわくしませんか?救い主がこの世に来られる。つまりいいことはいいこと、悪いことは悪いこととしてはっきりされるときがくることなのだとしたらやっぱり怖いようなうれしいような感じですね。罪のない子どもが虐待され、ときには殺されています。日本では年間に3万人も自殺してしまいます。生きていくのがあまりにつらくて死んでしまうのです。お年寄りも安心して毎日すごしているでしょうか。世界のどこかで必ず戦争や紛争が起こっているこんなに恐ろしい世の中に救い主が来られる。テニスの言葉でアドバンテージというのは「これで勝ち負け決まります」という意味です。この言葉もアドベントと関係ありそうです。「これで決まり」「大事です」「準備してください」って聞こえます。この世にキリストが来られることを難しい言葉でインカーネーション(受肉)といいます。カーネーションという花は赤がきれいなので赤がポピュラーになったのですがもともとは白です。肉はもともと白で赤いのは血の色です。肉とはこの世を指します。キリストがこの世に来る、イン・カーネーションという意味です。イエスさまは殺しあうことを好みません。平和の君です。イエスさまは愛しあうことを好みます。愛の人です。イエスさまは憎みあうことを好みません。赦しの方です。イエスさまはひとりぽっちにさせません。慰め主です。そのようなお方をお迎えする準備の季節アドベントが始まります。