スティーヴィー・キャメル          主教 ステパノ 高地 敬

 

 以前、どこかに「リピーター」という表題で文章が載っていて、ディズニーランドは教会の宣教に参考になるのではないかと書いてありました。ディズニーランドでは特別の配慮がしてあって一回行くとまた行きたくなる。教会も同じような魅力を持って世の人々に働きかける所でありたいということだったと思います。
 ディズニーランドに行って気が付くこと。@ごみ一つ落ちていなくて、とてもきれい。教会もきれいです。A係りの人が笑顔で応対してくれる。教会でもどちらかというと笑顔です。B周囲の人たちへの案内は拡声器を使わず大きめの声でします。教会でも近くの人に話しかけるのに拡声器は使いません。とりあえずここまでは参考にならないようです。
 C難しいことは一切言わない。教会でも難しいことは全く言っていないと思いますが、気のせいでしょうか。
 D文字を読むことがほとんどない。看板は最小限のものですし、各アトラクションの前に「待ち時間○分」と小さく書いてあるだけです。教会では書いたものを読むことが普段の生活よりも多いです。聖書、祈祷書、聖歌集、週報、『つ乃ぶえ』、研修会の案内、様々な報告書などなど。この文字の量は減すことが難しいようです。
 E人生や社会の暗い部分は決して表に出さない。とにかく明るく夢の世界が作り出されます。その場で出会うだけの関わりですので、お互いに気持ちが通じ合わないこともありませんし、行けばサービスを受けるだけでいいことになっています。教会は人が集まって礼拝し、神様のお恵みを改めて受け、気持ちのやり取りをし、奉仕をする場だとすると、きれいごとだけの場所ではなくなります。
 さあ、教会の働きにとって参考になるところはどこでしょうか。

(教区主教)