楽だの計画                 主教 ステパノ 高地 敬


 私がくしゃみすると、下の子が何かぐずぐず言っていたことが前にありました。相方が、「父さんの分身がくしゃみのまねしてるで。」「分身やったら、代わりに仕事やってくれたらええのになぁ。」「父さんの代わりにゆっくりしてる分身なんやわ。」
 「針の穴計画」を皆さまにお願いして、いろんな計画を各教会で考えていただきました。ちょっと笑える小さな計画を積み上げていただければということだったのですが、中には、何やら忙しそうで大変そうで、実際にやってみたら「アリの穴」のように少しややこしいのもあったのかも知れません。
 計画の前より決して忙しくならない、しんどくない、ゆっくり、ゆったりした教会生活、でもちょっと笑える、そんな計画をぜひともまたお考えいただければと思います。
 例えば、「礼拝では来た人から順に前の席から座る」というのも難しいかも知れません。だからとりあえず、「前の週とは違うところに座ってみる」ということにしたらどうでしょうか。
 知らない人は礼拝中だと遠慮して教会に入れないかも知れないから、「ただいま礼拝中ですから、遠慮なくお入りください」と案内する。
 「礼拝に遅刻しない」というのも、家庭の状況によってはかなり難しいですので、「年に一回でも礼拝に遅れない。」
 「礼拝では声を合わせてお祈りする」というのも状況によっては難しいので、「たまには声を出さないでまわりの声を聞いてみる。」
 忙しいよりも、ゆったりした感じの方が教会らしいでしょう。教会で他の人がゆっくりできるようにがんばるというより、自分がまずちゃんとゆっくりすることから始めることができればいいなと思います。

(教区主教)