日本聖公会
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管区事務所だより
2006年6月25日 第207号
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□会議・プログラム等予定

(前回報告以降追加 および6月25日以降)


6月
5日 (火) 聖歌集改訂委員会聖句索引委員会(川口)
7日 (水) 青年委員会
13日 (火) 聖歌集改訂委員会
15日 (木) 聖公会/ローマ・カトリック教会翻訳作業会
16日 (金) 広報主査会
20日 (火) 聖歌集改訂委員会
25日 (日)〜26日(月) 正義と平和ジェンダープロジェクト(京都)
26日 (月) 主事会議
26日 (月)〜27日(火) 聖歌集改訂委員会聖句索引委員会(京都)
27日 (火)〜28日(水) 聖歌集改訂委員会(京都)


8月
7日 (月)〜9日(水) 人権セミナー(京都)
11日 (金)〜16日(水) 日韓聖公会セミナー2006(河口湖)
16日 (水)〜19日(土) 第1回聖公会女性会議(スコーレプラザ箱根)
28日 (月)〜29日(火) 文書保管委員会


9月
1日 (金) 広報主査会
19日 (火)〜21日(木) 主教会(大宮)




□常議員会
◆第55(定期)総会後第10回 4月19日(水)
1. 2005年管区一般会計決算案承認の件(責任役員会決議)-承認
2. 2007年〜2008年管区一般会計収支予算案承認の件(責任役員会決議)承認
3. 管区事務所職員給与の件(責任役員会決議)承認
4. 日本聖公会緊急災害援助資金規程の件制定
5. 韓国からの協働者招聘の件承認
(1)「大韓聖公会をパートナーとする宣教協働者招聘事業実施要項」
(2)司祭 柳 時京(東京教区)を招聘実務委員会委員に追加委嘱




□主事会議

◆第55(定期)総会期第20回 5月16日(火)
1. 総会提出議案について
管区事務所提出の追加議案について確認
1) 教育基本法の「改正」に反対することを決議する件
2) 狭山事件に関して要請文を東京高等裁判所と東京高等検察庁に送付する件
3) 沖縄・辺野古への新たな米軍基地縮小を求めることを決議する件
2. パキスタン・ペシャワール教区のミッションホスピタル施設・設備改善のための資金調達の支援について
1) 地震被災後の復興事業として位置づけて支援する。
パキスタン北部地震の募金総額は519万円、ペシャワール教区に送金後の預り金は現在約217万円であるが、この残金を上限として支援。
2) 海外緊急援助資金より、募金以前に320万円支出しているが、同資金への募金戻し入れはしない。
3. エルサレム教区と日本聖公会管区事務所の将来の関係について
4. 日本聖公会ホームページについて

次回以降の会議:2006年6月26日(月)





□各教区


中部
・ 教区センター起工式 6月17日(土)10時

京都
・ 聖職按手式 7月1日(土)10時半 京都教区主教座聖堂(聖アグネス教会) 執事按手 志願者:聖職候補生 アンナ三木メイ

神戸
・ 2006年広島平和礼拝 8月5日(土)〜6日(日) 広島復活教会 主催:神戸教区宣教部 説教:谷 昌二主教 プログラム:カトリックと合同での平和行進、平和礼拝、その他

沖縄
・ 沖縄教区「慰霊の日」礼拝6月18日(日)15時 北谷諸魂教会 司式:谷昌二主教、説教(証言)石原絹子執事
・ 「慰霊の日」礼拝─沖縄戦終焉の日に祈る6月23日(金)19時 北谷諸魂教会


□関係諸団体等
・ 第49回日本聖公会関係学校教職員研修会 8月21日(月)〜23日(水)(大阪)、主題「今、学校に求められるもの」


+逝去者 霊魂のパラダイスにおける光明と平安を祈ります。
司祭 サムエル大野俊朗(東京教区・退職、元日本聖公会教務院主事)
2006年6月18日(日)逝去(80歳)



2006年日本聖公会人権セミナー開催

主  題: 「人の世に熱あれ、人間に光あれ」 ─水平社宣言に学ぶ─
主題聖句: 「あなたこそエル・ロイ(わたしを顧みられる神)」(創世記16:13)
日  時: 2006年8月7日(月)14時〜8月9日(水)13時
場  所: 日本聖公会京都教区センター  ザ・パレスサイドホテル
参加費用: 20,000円(宿泊費、食費、資料代)当日集めます。
主  催: 日本聖公会管区人権担当  京都教区宣教局
申 込 先: 日本聖公会管区事務所まで 申込用紙に記入しFAXまたは郵送
締  切: 7月20日(木)
問合せ先: 濱生正直(九州教区・福岡教会)TEL 092-751-0097 FAX 092-751-9916
三浦恒久(京都教区・桃山基督教会)TEL&FAX 075-611-2790
鈴木 慰(東京教区)TEL 0424-75-1314
*プログラム詳細は、各教会あて送付の案内をご覧ください。





《人 事》




東京教区

聖職候補生 ルカ山崎正浩 2006年4月30日付 聖職候補生認可取消
聖職候補生 ブライアン・ケビン・シーバー 2006年6月4日 執事に按手される

<信徒奉事者認可および分餐奉仕許可>
2006年4月1日付 2007年3月31日まで
(東京聖十字教会) 宇田 晃、打田茉莉、佐藤恒昭、富川 洋
(聖マーガレット教会) 梶山順子
(目白聖公会) 小笠原安子、小川昌之、篠宮慶次、高瀬恵介、濱口 俊
(東京聖三一教会) 五十嵐美奈、後藤 努、中野 誠、村上道夫、湯田正範
(聖愛教会) 大洞勝彦、菊地英彰
(小金井聖公会) 三田昭夫
(清瀬聖母教会) 菅浪正雄、工藤敦司、麦倉 稔


横浜教区
 
司祭 ラファエル宮崎 仁 2006年5月9日付 「柏聖アンデレ教会」伝道所牧師の任を解き、柏聖アンデレ教会牧師に任命する。

<信徒奉事者認可>
2006年5月9日付
(林間聖バルナバ教会) アンブローズ久保田 智
(清里聖アンデレ教会) モーセ輿石祐爾
(市川聖マリヤ教会) クライド宮下栄壱、ヨシュア太田欽也


大阪教区


<信徒奉事者認可>
2006年5月1日付
(大阪聖三一教会) アブラハム大西 温




《移 動》


教会・諸施設

島田伝道所(横浜) 郵便物宛先変更 427-0018 島田市旭町1-10-22 森 信也様方  電話0547-36-0791
長岡聖ルカ教会(中部) FAX番号変更 0258-33-3078(電話と共通)
一宮聖光教会(中部) FAX番号変更 0586-24-3666(電話と共通)




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The Liturgical Desk CalendarおよびThe Liturgical Pocket Secretary のご注文は予約のみにて受け付けます。価格未定。Faxで下記宛、注文冊数、受取方法(郵送または管区事務所来所)、連絡先(郵送ご希望の方は住所も)をお知らせください。
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ご希望の方は忘れずに今すぐご連絡ください。(係/松本)





■日本聖公会第56(定期)総会決議事項



可決議案

決議第1号 (第1号議案可決) 新議員・新代議員歓迎の件
決議第2号 (第2号議案可決) 逝去者記念の件
決議第3号 (第3号議案可決) 日本聖公会の法規の一部を改正する件(第1章)
決議第4号 (第4号議案可決) 日本聖公会教区主教選挙規則の一部を改正する件
決議第5号 (第5号議案可決) 日本聖公会教区主教選挙候補者推薦管理委員規程
決議第8号 (第8号議案可決) 日本聖公会古今聖歌集改訂の件
決議第9号 (第9号議案可決) 日本聖公会古今聖歌集等の使用許可の件
決議第10号 (第10号議案可決) 礼拝委員会の任務の一部改定の件
決議第12号 (第12号議案可決) 聖餐式において用いる詩編を確定する件
決議第13号 (第13号議案可決) 祈祷書の教会暦を一部読みかえ、その試用を認める件
決議第14号 (第14号議案可決) 日本聖公会祈祷書一部改正の件
決議第15号 (第15号議案可決) 日本聖公会宣教150年記念礼拝実施の件
決議第16号 (第38号議案可決) 沖縄・辺野古への新たな米軍基地建設に反対し、各地の米軍基地縮小を求めることを決議する件
決議第17号 (第39号議案可決) 教育基本法の「改正」に反対することを決議する件
決議第18号 (第40号議案可決) 狭山事件に関して要請文を東京高等裁判所と東京高等検察庁に送付する件
決議第19号 (第18号議案可決) 女性の司祭に関わる諸問題を取り扱う特別委員会を設置する件
決議第20号 (第19号議案可決) 日本聖公会管区に女性に関する課題の担当者を置く件
決議第21号 (第20号議案可決) 教区間協働を具体的に推進・試行する取り組みに関する件
決議第22号 (第21号議案可決) セクシュアル・ハラスメント防止機関ならびに相談窓口設置のためのモデルを策定する件
決議第23号 (第16号議案可決) 正義と平和委員会継続の件
決議第24号 (第17号議案可決) 青年委員会設置継続の件
決議第25号 (第22号議案可決) 生野センター運営に日本聖公会が参加する体制継続する件
決議第26号 (第23号議案可決) 沖縄週間継続の件
決議第27号 (第24号議案可決) 大斎克己献金全国活動推進の件
決議第28号 (第41号議案可決) 年金の将来を検討する特別委員会を継続して設置する件
決議第29号 (第25号議案可決) 「神学校のために祈る日」を継続する件
決議第30号 (第26号議案可決) 「海の主日」奨励と信施奉献継続の件
決議第31号 (第27号議案可決) 「日本聖公会青年活動のための日」を継続する件
決議第32号 (第28号議案可決) 「社会事業の日」信施奉献運動を継続する件
決議第33号 (第29号議案可決) 「人権活動を支える主日」を継続する件
決議第34号 (第30号議案可決) 管区事務所総主事指名承認の件(司祭 三鍋 裕)
決議第35号 (第31号議案可決) 常任の委員指名承認の件
決議第36号 (第32号議案可決) 2004年度・2005年度管区一般会計決算承認の件
決議第37号 (第33号議案可決) 2006年度管区一般会計補正予算案承認の件
決議第38号 (第34号議案可決) 2007年度・2008年度管区一般会計予算案承認の件
決議第39号 (第35号議案可決) 収益事業会計2004年度・2005年度決算承認の件
決議第40号 (第36号議案可決) 収益事業会計2006年度収支補正予算案承認の件
決議第41号 (第37号議案可決) 収益事業会計2007年度・2008年度収支予算案承認の件
決議第42号 (第1号動議可決) 謝意表明の件(首座主教)
決議第43号 (第2号動議可決) 謝意表明の件(退任管区諸委員長および委員)
決議第44号 (第3号動議可決) 謝意表明の件(東京教区、牛込聖公会聖バルナバ教会、管区事務所職員、書記、補助書記)


否決議案

決議第6号 (第6号議案否決) 日本聖公会法規の一部を改正する件(第2条)
決議第7号 (第7号議案否決) 日本聖公会法規の一部を改正する件(第20条)
決議第11号 (第11号議案否決) 日本聖公会祈祷書に、天皇のため、皇室のための祈りを加える件


選挙結果

首座主教 主教 ナタナエル植松 誠
常議員 主教 植田仁太郎(東京)、主教 五十嵐正司(九州)、司祭 関 正勝(東京)、司祭 輿石 勇(北関東)、司祭 相澤牧人(横浜)、池住 圭(中部)、山田益男(東京)、倉石 昇(横浜)

常任の委員〔主教会指名・総会承認〕
祈祷書等検査委員 (長)司祭 相澤牧人(横浜)、鈴木 一(東京)、保坂久代(東京)
文書保管委員 (長)司祭 入江 修(横浜)、諫山禎一郎(東京)、名取多嘉雄(横浜)
会計監査委員 (長)岩永昌幸(横浜)、塚田一宣(中部)、松村祐二(北関東)




日本聖公会第56(定期)総会報告



 5月23日(火)〜25日(木)、牛込聖公会聖バルナバ教会を会場に、日本聖公会第56(定期)総会が開催された。(議長 宇野 徹首座主教、副議長 谷 昌二主教、書記長 鈴木伸明司祭)。

 主教議員11名と11教区より聖職・信徒代議員各2名の44名、計55名全員の出席があり、3日間にわたって議事が進められた。また、総会ゲストとして、日本キリスト教協議会総幹事山本俊正師、ナザレ修女会美代志霊母、日本聖公会婦人会会長尾松澄代氏をお迎えした。

 議事は、儀礼決議、諸報告、議案審議、選挙からなり、議案審議は(1)法規関係、(2)祈祷書・聖歌・礼拝関係、(3)委員会設置、諸活動推進・継続、(4)奉献運動、(5)要請・意見表明決議、(6)主教会指名議案、(7)予算・決算関係−とおおむね7つに分類される。
可決された主な議題について

○法規関係:
主教選挙等に関する検討委員会提出「主教選挙規則の一部を改正する件」およびこれに伴う「教区主教選挙候補者推薦管理委員規程」。この改正の内容は、従来の議場における候補者推薦の方法に加えて、事前に候補者についての情報を得られるようにしたこと、後継主教を按手することができるようにしたこと、教区主教の定年前の退職についての規定を明確にしたこと、等である。

○祈祷書・聖歌・礼拝関係:
古今聖歌集改訂の議案審議に最も多くの時間が割かれた。委員会に課せられた膨大な作業量から、議案として十分に整っていないとの意見もあったが、提案者である聖歌集改訂委員会から付帯事項が付された修正議案が出されて、可決された。

○委員会設置、諸活動推進・継続:
正義と平和委員会(継続)、青年委員会(継続)、年金の将来を検討する特別委員会(継続)、女性の司祭に関わる諸問題を取り扱う特別委員会(新設)。また日本聖公会管区に女性に関する課題の担当者を置くこと、セクシュアル・ハラスメント防止機関ならびに相談窓口設置のためのモデルを策定すること、2009年に日本聖公会宣教150年記念礼拝を実施すること、教区間協働を具体的に推進・試行する取り組みを各教区が積極的に行い、その経験の報告を2007年末までに教区制改革委員会に報告すること、が決議された。

○諸献金奉献運動:
大斎克己献金、聖公会生野センターのため、神学校のため、海の主日、社会事業の日、これらをすべて2010年まで継続する。

○要請・意見表明決議:
(1)教育基本法の「改正」に反対することを決議する件
(2)狭山事件に関して要請文を東京高等裁判所と東京高等検察庁に送付する件
(3)沖縄・辺野古への新たな米軍基地縮小を求めることを決議する件

 また、2000年の第52(定期)総会から続けられている「人権に関する学びの時」は、総会第1日目の午後5時から1時間、全生園の金子保志氏(東京教区聖フランシス・聖エリザベス礼拝堂信徒)を迎えて、ご自身が受けたハンセン病患者としての差別、苦難の体験をお話しいただいた。

選挙結果は前掲の通り。
(総務主事・阪田隆一)




決議第16号

本総会は、沖縄・辺野古への新たな米軍基地建設に反対する下記決議文を採択し、日本聖公会の全教会にこの決議文を配布すると共に、この出来事と深く関る米国にて宣教活動に取り組むアメリカ聖公会、また日本政府と主な政党にこの決議文を送付する。



決 議 文


わたしたち日本聖公会第56(定期)総会は、主にある兄弟姉妹、またすべての人々の上に、主の平和が豊かにありますようにと祈ります。また同時に、わたしたちは、平和の主であるイエス・キリストに従う者の群れとして、沖縄・辺野古への新たな米軍基地建設に断固として反対し、各地の米軍基地の縮小を求めます。

今年5月1日、日米両政府は、在日米軍再編最終合意の中で、「普天間飛行場代替施設を辺野古崎とこれに隣接する大浦湾と辺野古湾の水域を結ぶ形で設置」する、と発表しました。
顧みれば、名護市辺野古への米軍基地建設の動きは、今からちょうど10年前の1996年、日米両政府による「米軍基地整理・縮小」案の一部である「普天間基地返還」に伴い、起こされていきました。
1997年、辺野古の人々は立ち上がり「命を守る会」を結成。後に結成される「ヘリ基地建設反対協議会」と、また徐々に全国からの有志も集い、以来10年に及ぶ辺野古での基地建設阻止活動に取り組んでこられました。

日本聖公会は、1986年に沖縄の歴史と現実を重要な切り口として「日本聖公会全体として、正義と平和の課題に取り組むため」にと正義と平和委員会を設置。1995年からは、沖縄の正義と平和の課題を日本聖公会全体の重要な宣教的課題として広く共有しようと、計12年にわたり「『沖縄週間』の設置」を決議し、「沖縄の旅」を実施し、貴重な学びまた沖縄に生きる人々との交流を経験しました。
さらに、1996年第49(定期)総会では、『日本聖公会の戦争責任に関する宣言』として「戦前・戦中に日本国家による植民地支配と侵略戦争を支持・黙認した責任を認め、その罪を告白」し、「敗戦後、すみやかにこの過ちを認めなかったこと・・・(中略)・・・和解と補償のために積極的に働くことなく今日にいたったことを、神の前に告白し、アジア・太平洋の人々に謝罪します。」と述べ、さらに「神の民として正義を行うことへと召されていることを自覚し、平和の器として、世界の分裂と痛み、叫びと苦しみの声を聴きとることのできる教会へと変えられることを祈り求めます。」と表明しました。

これらの重要な取り組みを基礎とし、昨年2005年7月からは辺野古での基地建設阻止活動と協働してきました。これまで各教区から青年たちを主におよそ30名が座り込みに参加し、沖縄の旅参加者も加えれば80名以上がこの現場に関わりました。

現場に関わった人々が、直接見聞きし、知らされてきたことは、この基地建設阻止活動が、何より「命どぅ宝」を体現する命のための闘いであること。「次の世代の子どもたちや孫たちのために基地は要らない、命の海を残して行きたい」と地元の高齢の人々が中心となって取り組まれていること。地上戦を経験した沖縄の地でこの悲しみを繰り返さないばかりでなく、戦争加害者とならないための行動であること。さらに、海岸での座り込みも海上での阻止行動も、一貫して完全非暴力を貫いている姿でした。
わたしたちは、平和の主であるイエス・キリストに従う者として、この辺野古の人々の思いと行動にこそ共感し、これからも協働します。
キリストにつながる教会の使命は、「死の文化」ではなく「命の文化」をこそ作り出すことです。わたしたちは、この大切な使命のためにアメリカ聖公会と連帯します。

現在、日米両政府により、強引に押し進められている在日米軍再編の動きは、決して、貴い人間の命を大切にする真の平和にはつながりません。そればかりか、今回の実質的な基地の増強と拡大は、新たな基地被害を生み出すこと、自然破壊の拡大へとつながります。わたしたちは、辺野古への新たな米軍基地建設の即時撤回と共に、各地の米軍基地の縮小・撤廃を求めます。


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決議第17号
本総会は、教育基本法の「改正」に反対する下記決議文を採択し、日本聖公会の全教会にこの決議文を配布すると共に、主な政党にこの決議文を送付する。



決 議 文


わたしたち日本聖公会第56(定期)総会は、主にある兄弟姉妹の皆さんに、主の平和が豊かにありますようにと祈ります。
政府・与党は4月28日に教育基本法改正案を国会に提出しました。教育基本法は、日本国憲法と同じ1947年に施行され、その前文にもあるように日本国憲法の「理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである」として、憲法の理想を教育において実現するために制定されたものです。

現行の教育基本法前文に、「個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期する」とありますが、ここには個人の尊厳の尊重が、真理と平和を求める人間を育てることになるという人間に対する深い洞察があります。

わたしたちは、主イエスが子どもたちを招き、抱き上げ、手を置いて祝福された物語を知っています。一人ひとりの子どもたちが、ありのままの姿で主イエスから祝福されているという福音は、個人の尊厳の尊重を基調とする現行の教育基本法と深く共通するものです。一人ひとりの人間が神に愛されているかけがえのない存在であるという認識が、他の存在を尊重する心を養い、真理と平和を求める人間を育てることになるからです。

改正案の前文には、「公共の精神を尊び」「伝承を継承し」が付け加えられ、さらに教育の目標の条文には、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」とあります。これらは個人の内面の問題です。

「国旗・国歌法」が制定された後、教育現場や地域社会で、「日の丸・君が代」が事実上強制されている現実を見るとき、この改正案が成立することによって、国と政府が、子どもたちや個人の内面により強く介入してくるであろうことは当然予想されることです。

さらに近年立て続けに成立した「有事法制」「イラク支援特別措置法」、そして現在の平和憲法「改正」の動きを見るとき、教育基本法の「改正」の意図は明白です。それは戦争ができる国を目指し、国家の政策に忠実な人間を育てようとするものです。

わたしたちは、現行の教育基本法の精神が、教育現場で十分に実行されてこなかったことを思います。子どもたちは、常に評価の対象とされ、一人ひとりの尊厳を重んじられてこなかった現実があります。わたしたちは教育基本法の「改正」ではなく、現行の教育基本法の教育現場での徹底をこそ求めるものです。

戦争放棄という主イエスの教えに忠実な平和憲法の理想を実現するため、また神によって命を与えられた一人ひとりの尊厳が重んじられるために、わたしたちは、教育基本法の「改正」に反対します。

2006年 5月25日
日本聖公会第56(定期)総会
議長 首座主教 宇野 徹


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決議第18号

狭山事件弁護団は2006年5月23日に第三次再審請求を出しました。本総会はこれまでの経過を踏まえる中で、この第三次再審請求を支持し、一日も早く公正な裁判が開かれるよう「東京高等裁判所で事実審理を行う」こと、並びに「東京高等検察庁への全証拠開示」を骨子とする、以下の要請文を決議し、これを東京高等裁判所と東京高等検察庁に送付します。


100-8933 東京都千代田区霞が関1-1-4
東京高等裁判所 御中

2000年の日本聖公会第52(定期)総会以降 第55(定期)総会まで、総会毎に裁判所へ、狭山事件の事実審理をし、再審を開始するよう要請してまいりました。また、検察庁に対しても全証拠の開示を迫る要請を決議いたしました。しかし最高裁判所は、多くの証拠を検察に開示させないばかりか、弁護団提出の証拠についての鑑定書、意見書について弁護側の意見を聞くことも無く、事実審理もすることなく、2005年3月16日第二次再審の訴えを棄却しました。

2006年5月23日、狭山弁護団は、狭山事件について第三次の再審請求をいたしました。東京高等裁判所は、第二次再審において鑑定人尋問など充分な証拠調べ事実調べもせず、一方的、かつ市民常識からかけ離れた裁判指揮を取り、真実に向き合った裁判をしませんでした。

今回の第三次再審請求審の中では、今までの狭山事件に対する裁判官の心証を吟味し、旧証拠と新たに出された証拠との総合判断に心を向け、真実に向き合うという誠実と真摯な態度で裁判に臨み、事実審理を行うよう要請いたします。

狭山事件の第二次再審までの有罪決定は市民常識として疑問だらけです。また、脅迫状をめぐる重大な新事実も次々明らかとなり、国民的注目が集まっています。今日、国民の司法参加の時代を間近にひかえて、貴東京高等裁判所が、国民の司法に対する期待にこたえ、狭山事件の再審請求に対して公正・公平な裁判をおこなうよう要請します。十分な証拠調べ、全証拠の開示を保証し、狭山事件の再審を開始するよう求めます。

また、東京高検が弁護側の証拠開示請求に応えようともしないことに強い不信と不正義を感じています。新証拠を必要とする再審請求において、検察官の手持ち証拠を開示しないことは正義に反します。特に、検察官手持ち証拠のリスト、ほか弁護側の要求する全証拠の提示を求めるのは当然です。少なくとも証拠リストを直ちに弁護側へ開示するよう東京高検に勧告、命令をおこなうよう求めます。

2006年5月25日
日本聖公会第56(定期)総会
議長  主教 宇野 徹


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100-8904東京都千代田区霞が関1-1-1
東京高等検察庁刑事事務課 御中

2000年の日本聖公会第52(定期)総会以降第55(定期)総会まで、総会毎に裁判所へ向け、狭山事件の事実審理をするよう要請してまいりました。また、検察庁に対しても全証拠開示の要請を決議し、検察庁に要請してまいりました。しかし今日に至るまで全証拠が開示されないままになっております。

以上のことから、東京高等検察庁に対し以下のことを要請いたします。

2006年5月23日、狭山弁護団は、狭山事件について第三次の再審の請求をいたしました。東京高等検察庁に、国民の税金を使って集めた狭山事件に関する全証拠を開示するよう要請いたします。 公正な裁判が開かれることは貴検察庁に置かれても同じ思いと考えます。それには全ての証拠の下で裁判が開かれなければなりません。証拠は検察庁一人の財産ではなく、公の財産です。公開することに意味があるはずです。

国際人権<自由権>規約委員会は、弁護側が証拠開示を受ける機会を保障するよう実務の改善および法的な整備を勧告しています。新証拠を必要とする再審において検察官の手持ち証拠を開示しないことは正義に反します。とくに狭山事件においては、東京高等検察庁が積み上げると2〜3メートルも未提出資料があると認めながら、弁護側に全く開示されないまま、狭山事件の石川さんの訴えが棄却されたことに、わたしたちは不公平・不正義を強く感じています。直ちに、貴東京高等検察庁が狭山事件に関わる手持ち証拠、とりわけ証拠リストを弁護団に開示するよう求めます。

2006年5月25日
日本聖公会第56(定期)総会
議長  主教 宇野 徹


事務所だより Jun. 02

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