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★太田信三 司祭による主日の福音 ★主日の福音(2024年11月3日) (聖霊降臨後第24主日、特定26、B年)「愛しなさい」(マルコによる福音書12:28-34) 「愛しなさい。」これがわたしたちの最も大切な掟です。どのような立派なことを成し遂げようとも、どんなに日々善行を重ねようとも、愛がなければ意味がありません。神と隣人を愛する。これ以上に大切な戒めはありません。 しかし残念ながら、隣人を自分の中から出てくる愛だけで愛し抜くことはできません。なぜなら、わたしたちがどんなに振り絞っても、愛はすぐに枯れてしまうからです。愛の源泉は神です。神はわたしたちが愛するよりも先にわたしたちを愛し、わたしたちが渇くことがないように、わたしたちを愛し続けてくださいます。人が愛に満たされ、神と人との愛の交わりのうちに生きられるためにです。神の愛をいただくなら、わたしたちは自分自身の愛に限界があろうとも、人を愛することができるのです。 愛の源泉である神は、わたしたちにはわからない方法で、時に人の目には奇跡と感じられるような方法で愛を届けます。多くの場合、神は人を通してご自分の愛を届けます。そして神に用いられたその人から、愛の連鎖がはじまります。世界に愛が満ちる一歩は、「わたし」が「あなた」を愛することなのです。ですから、神はまずわたしたち一人一人を愛し、そして次にわたしたちが隣人を愛することを求めています。あなたが愛するなら、愛の交わりがそこから生まれ、やがて神の愛が世界を覆います。そのために、神はわたしたちを無条件で愛するのです。 自分を愛することほど難しい、と思われる方もいるでしょう。私自身、その思いに深く共感するところがありますが、しかし、そういう方こそ是非、愛することを実践してはいかがでしょうか。なぜなら、たとえ限界があっても、あなたが愛するなら、そこに確かに愛の交わりが生まれるからです。その愛の交わりの中で、自分自身にも、神の愛が、隣人の愛が届けられていることを知るのではないでしょうか。必ずや神は愛の交わりへとあなたを迎えてくださいます。神の愛は枯れることなく、誰一人漏れることなく注がれています。そして、神の愛は虚しく消え去ることはありません。 神と人との愛の交わりの中でこそ、あらゆる掟に血が通います。すべての掟に愛の血が通う時、掟は単なる文字ではなく、今なおこの世を愛で満たそうとする神の思いとなります。主がわたしたちを用い、わたしたちがこの世の愛の起点となることができますように。神からの愛をたっぷりいただき、互いを思いやり、励まし合って歩んでまいりましょう。 ★主日の福音(2024年11月10日) 2024年11月10日(聖霊降臨後第25主日、特定27、B年)「長い祈りと二レプトン」(マルコによる福音書12: 38-44) 律法学者は、律法に込められた神の思いを人々に伝え、それを率先して守るべき人々でした。なぜなら、夫を失ったやもめは、生活の糧を得ることが困難なうえに、様々な社会的な権利も奪われ、極めて弱い立場にあったからです。しかしその律法学者が、律法では守るべき存在とされているやもめを食い物にしていたとしたら、本当に救いの無い話です。今日の福音によれば、残念ながらそういう現実があったようです。彼らは長い服を着て権威を披露して歩き、上席、上座を好みました。しかしその一方で豊かな知識を利用してやもめの財産を不当に手に入れていました。彼らはそのことを、見せかけの長い祈りをすることでごまかしました。彼らのうちに神への思いがあったなら、彼らはやもめを大切にしたはずです。しかし、やもめを食い物にしていた彼らにとって、律法は自分に都合の良い道具であって、そこに神は不在でした。 賽銭箱に多くの金持ちがたくさん入れているのに対し、やもめは「二レプトン」を投げ入れました。レプトンは新約聖書の中で最小の貨幣です。当時レプトン銅貨二枚で買えるのは小麦粉一つかみだったと言われています。これは今日の旧約聖書に登場するやもめに残されたのと同じ量です。つまり、それはその日一日命をつなぐ最低量の糧でした。それを賽銭箱に投げ入れたやもめは、生活のすべて、生きるために必要なすべてを神に託したのです。それを見た主イエスは、彼女こそが「だれよりもたくさん入れた」と言われます。 見せかけの長い祈りではなく、生活全体を神にささげる、神にかける心を神は求めています。やもめの姿は、「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。」という最も重要な掟そのものです。その人は、今日の旧約聖書のやもめのように、食べ物に事欠かなくなるほどに恵みを受けます。わたしたちには、このやもめの信仰が求められています。それと同時に、わたしたちには「隣人を自分のように愛しなさい」ということが求められています。律法学者のように隣人を軽んずることなく、神を愛し、隣人を愛するところに、わたしたちの歩むべき道があります。その先にこそ、主イエスが示してくださる、神の国が広がっています。 ★主日の福音(履歴) C年(2021~2022年) → 2021年11月28日 → 2021年12月5日 → 2021年12月12日 → 2021年12月19日 → 2021年12月26日 → 2022年1月2日 → 2022年1月9日 → 2022年1月16日 → 2022年1月23日 → 2022年1月30日 → 2022年2月6日 → 2022年2月13日 → 2022年2月20日 → 2022年2月27日 → 2022年3月6日 → 2022年3月13日 → 2022年3月20日 → 2022年3月27日 → 2022年4月3日 → 2022年4月10日 → 2022年4月17日 → 2022年4月24日 → 2022年5月1日 → 2022年5月8日 → 2022年5月15日 → 2022年5月22日 → 2022年5月29日 → 2022年6月5日 → 2022年6月12日 → 2022年6月19日 → 2022年6月26日 → 2022年7月3日 → 2022年7月10日 → 2022年7月17日 → 2022年7月24日 → 2022年7月31日 → 2022年8月7日 → 2022年8月14日 → 2022年8月21日 → 2022年8月28日 → 2022年9月4日 → 2022年9月11日 → 2022年9月18日 → 2022年9月25日 → 2022年10月2日 → 2022年10月9日 → 2022年10月16日 → 2022年10月23日 → 2022年10月30日 → 2022年11月6日 → 2022年11月13日 → 2022年11月20日 A年(2022~2023年) → 2022年11月27日 → 2022年12月4日 → 2022年12月11日 → 2022年12月18日 → 2022年12月25日 → 2023年1月1日 → 2023年1月8日 → 2023年1月15日 → 2023年1月22日 → 2023年1月29日 → 2023年2月5日 → 2023年2月12日 → 2023年2月19日 → 2023年2月26日 → 2023年3月5日 → 2023年3月12日 → 2023年3月19日 → 2023年3月26日 → 2023年4月2日 → 2023年4月9日 → 2023年4月16日 → 2023年4月23日 → 2023年4月30日 → 2023年5月7日 → 2023年5月14日 → 2023年5月21日 → 2023年5月28日 → 2023年6月4日 → 2023年6月11日 → 2023年6月18日 → 2023年6月25日 → 2023年7月2日 → 2023年7月9日 → 2023年7月16日 → 2023年7月23日 → 2023年7月30日 → 2023年8月6日 → 2023年8月13日 → 2023年8月20日 → 2023年8月27日 → 2023年9月3日 → 2023年9月10日 → 2023年9月17日 → 2023年9月24日 → 2023年10月1日 → 2023年10月8日 → 2023年10月15日 → 2023年10月22日 → 2023年10月29日 → 2023年11月5日 → 2023年11月12日 → 2023年11月19日 → 2023年11月26日 B年(2023~2024年) → 2023年12月3日 → 2023年12月10日 → 2023年12月17日 → 2023年12月24日 → 2023年12月31日 → 2024年1月7日 → 2024年1月14日 → 2024年1月21日 → 2024年1月28日 → 2024年2月4日 → 2024年2月11日 → 2024年2月18日 → 2024年2月25日 → 2024年3月3日 → 2024年3月10日 → 2024年3月17日 → 2024年3月24日 → 2024年3月31日 → 2024年4月7日 → 2024年4月14日 → 2024年4月21日 → 2024年4月28日 → 2024年5月5日 → 2024年5月12日 → 2024年5月19日 → 2024年5月26日 → 2024年6月2日 → 2024年6月9日 → 2024年6月16日 → 2024年6月23日 → 2024年6月30日 → 2024年7月7日 → 2024年7月14日 → 2024年7月21日 → 2024年7月28日 → 2024年8月4日 → 2024年8月11日 → 2024年8月18日 → 2024年8月25日 → 2024年9月1日 → 2024年9月8日 → 2024年9月15日 → 2024年9月22日 → 2024年9月29日 → 2024年10月6日 → 2024年10月13日 → 2024年10月20日 → 2024年10月27日 → 2024年11月3日 → 2024年11月10日
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