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★太田信三 司祭による主日の福音 ★主日の福音(2025年3月2日) (大斎節前主日、C年)「そこにはイエスだけがおられた。」(ルカによる福音書9:28-36) モーセは律法、エリヤは預言者を代表するとされ、二人で旧約聖書を象徴していると言われます。その二人とイエスが「イエスがエルサレムで遂げようとしておられる最後のことについて」話しをしています。「最後」とは、十字架上の死を意味します。しかし、その「死」は死で終わるものではなく、復活、昇天、聖霊降臨へと続いていく最初の出来事でした。三人が語り合っていた、「エルサレムで遂げる最後」とは、最後であると同時に最初であり、この「最後」において、律法、預言者を通して表された神の愛と救いがまことに実現することになるのです。 モーセとエリヤは雲に包まれて居なくなってしまい、恐れる弟子たちに天からの声が聞こえました。「これはわたしの子、選ばれた者、これに聞け」 ここでの「聞く」というのは、「聞き従う」という意味が含まれています。山上で栄光に包まれた主イエスがこれから歩む先は、十字架への道です。これからペトロたちが聞き従って歩む道は、十字架への道なのです。その歩みを共にすることでこそ、彼らはそこで実現する神の救いの出来事を経験することになります。 いよいよ大斎節です。ことに今年は、今日の福音書後半部分の「なんと不信仰で、ゆがんだ時代なのか。」という言葉がずしりと重たく感じられます。40日間。わたしたちもペトロたちと共に、「これに聞け」と神が言われた、イエスと歩みを共にし、十字架の死と復活の出来事に立ち会おうではありませんか。その旅において、自分自身の不信仰さに気付かされるとしても、その自覚を与えられるからこそ、イエスの死と復活が己のこととして、感じられることでしょう。 ★主日の福音(2025年3月9日) (大斎節第1主日、C年)「あなたのため」(ルカによる福音書4:1-13) 霊は主イエスを荒れ野に導きました。イエスは荒れ野で独り神と向かい合いますが、それは同時に悪魔と向き合うことでした。イエスが悪魔から受けた誘惑は、私たちの日常における悪魔からの語りかけをそのまま表しています。荒れ野はどこか遠いところなのではありません。私たちの日常にあるのです。食べ物を好きなだけ得られる力、世界を自由にできる力、誰よりも財力と権力を得ること…。誰もが大なり小なりそのことに心奪われていることに思い当たるはずです。悪魔の誘惑は、私たちの日常の隅々に及んでいるのです。 悪魔はイエスの弱みに付け込もうと、おだて、利益を餌にして、イエスを神から引き離そうとします。そして、自分を拝もうとさせます。悪魔は決して力づくでそれをしようとはしません。あたかも「神の意思にも叶う」「正しい」と思わせて、納得させて自分のところへ引きずり込もうとします。悪魔は相手の弱みをよく知っています。悪魔は、「あなたのために」という一貫した姿勢で誘惑してきます。「あなたが神の子ならそれができる」「あなたが願えば天使があなたを支える」「あなたにすべてを与えよう」…すべて、「あなた」と呼びかけます。それは、人間が「わたし」のことだけを考えてしまうことを、悪魔は知り尽くしているからです。「あなた、あなた、あなた」とつぶやき続ける悪魔の声に惑わされてしまうのは、「私のことだけ」を考えてしまう人間の弱さゆえです。 しかし、悪魔の「あなたのため」が本当に「あなたのため」になることかというとまったく違います。実際、私たちの世界は今、悪魔による「あなたのため」という誘惑に負け、戦争が次々に起こる現実を目の当たりにしています。食料、権力、あらゆる力を「私のためだけ」に独占しようとするからこそ、戦争も、貧困も、抑圧され暴力のもとに生きざるを得ない命もなくならないのです。今の世界は、まさに悪魔の思うつぼです。 まことの導き主なるイエスは、荒れ野においてこの誘惑に打ち勝ち、わたしたちが信じ、聞くべき言葉を示してくださっています。大斎節第一主日、主イエスが荒れ野において、神の言葉と悪魔の言葉に向き合われたように、「私たちは日々、神の言葉、悪魔の言葉、どちらに従っているだろうか」と、自らを省みましょう。 ★主日の福音(履歴) A年(2022~2023年) → 2022年11月27日 → 2022年12月4日 → 2022年12月11日 → 2022年12月18日 → 2022年12月25日 → 2023年1月1日 → 2023年1月8日 → 2023年1月15日 → 2023年1月22日 → 2023年1月29日 → 2023年2月5日 → 2023年2月12日 → 2023年2月19日 → 2023年2月26日 → 2023年3月5日 → 2023年3月12日 → 2023年3月19日 → 2023年3月26日 → 2023年4月2日 → 2023年4月9日 → 2023年4月16日 → 2023年4月23日 → 2023年4月30日 → 2023年5月7日 → 2023年5月14日 → 2023年5月21日 → 2023年5月28日 → 2023年6月4日 → 2023年6月11日 → 2023年6月18日 → 2023年6月25日 → 2023年7月2日 → 2023年7月9日 → 2023年7月16日 → 2023年7月23日 → 2023年7月30日 → 2023年8月6日 → 2023年8月13日 → 2023年8月20日 → 2023年8月27日 → 2023年9月3日 → 2023年9月10日 → 2023年9月17日 → 2023年9月24日 → 2023年10月1日 → 2023年10月8日 → 2023年10月15日 → 2023年10月22日 → 2023年10月29日 → 2023年11月5日 → 2023年11月12日 → 2023年11月19日 → 2023年11月26日 B年(2023~2024年) → 2023年12月3日 → 2023年12月10日 → 2023年12月17日 → 2023年12月24日 → 2023年12月31日 → 2024年1月7日 → 2024年1月14日 → 2024年1月21日 → 2024年1月28日 → 2024年2月4日 → 2024年2月11日 → 2024年2月18日 → 2024年2月25日 → 2024年3月3日 → 2024年3月10日 → 2024年3月17日 → 2024年3月24日 → 2024年3月31日 → 2024年4月7日 → 2024年4月14日 → 2024年4月21日 → 2024年4月28日 → 2024年5月5日 → 2024年5月12日 → 2024年5月19日 → 2024年5月26日 → 2024年6月2日 → 2024年6月9日 → 2024年6月16日 → 2024年6月23日 → 2024年6月30日 → 2024年7月7日 → 2024年7月14日 → 2024年7月21日 → 2024年7月28日 → 2024年8月4日 → 2024年8月11日 → 2024年8月18日 → 2024年8月25日 → 2024年9月1日 → 2024年9月8日 → 2024年9月15日 → 2024年9月22日 → 2024年9月29日 → 2024年10月6日 → 2024年10月13日 → 2024年10月20日 → 2024年10月27日 → 2024年11月3日 → 2024年11月10日 → 2024年11月17日 → 2024年11月24日 C年(2024~2025年) → 2024年12月1日 → 2024年12月8日 → 2024年12月15日 → 2024年12月22日 → 2024年12月25日 → 2024年12月29日 → 2025年1月5日 → 2025年1月12日 → 2025年1月19日 → 2025年1月26日 → 2025年2月2日 → 2025年2月9日 → 2025年2月16日 → 2025年2月23日 → 2025年3月2日 → 2025年3月9日
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