牛肉から考える私たちの暮らし
01/7/21 向井清史
氈@食生活変化のベクトル
@外部化、簡便化、欧米化
Aシステム産業としてのファーストフード→システムアップによるコスト削減効果大
肉牛生産を巡る外部経営環境
@消費停滞→健康志向
A食品衛生問題→多発する衛生問題スキャンダル(狂牛病、成長ホルモン)
B動物愛護→飼養条件の改善、輸送距離の制限
C環境問題
Dグローバリゼーション→屠畜プラントの国際的基準化=HACCP→投資の巨大化に耐えられる者が生き残る。固定費圧力を下げるために稼働率を上げなければならない=処理量の巨大化
Eフードシステムの変化→ITの発達で受発注がシステム化。群飼養・自動給餌システムの高度化
↓
競争が激化=コストを削減する者だけが生き残る
。肉牛生産の構造変化(コスト低下圧力を受けて)
@処理過程が、消費地から生産地に移動=産地処理・部分肉流通=部分肉の真空パックを段ボール箱詰め(boxed beef)で供給する体制
A小売業の大型化に対応したパッカーの台頭=両者は、主導権を争うように並行して巨大化してきた。それを追いかけるように肥育業者も巨大化
B市場の建値機能の弱体化=巨大企業間の相対取引→需給調整のための会合的価格決定ではなく、フルコスト原則的価格決定へ=コスト積み上げ価格の提示
C多国籍企業
「輸入自由化と牛肉市場
@輸入急増と自給率低下→業務用需要を中心とした輸入拡大
A価格低下=競合する乳用雄(B-3,B-2等)
」我が国農家の対応
@規模拡大(但し、廃業の方が多い)
大家畜換算家畜飼養密度(農用地面積当たり飼養頭数)(1995)→家畜排泄物法
日本8.2頭/ha 世界平均0.8頭/ha
A国策的家畜品種改良
2000/4「酪農及び乳用牛生産の近代化を図るための基本方針」「家畜及び鶏の改良増殖目標」「飼料増産推進計画」
参考文献(スタッフが参考にしたもの)
志田昇「現代における欲求・生産・消費」『日常世界を支配するもの』大月書店
リフキン『脱牛肉文明への挑戦』ダイヤモンド社
エリック・シュローサー『ファーストフードが世界を食いつくす』草思社
G. リッツア『マクドナルド化する社会』早稲田大学出版部
G. リッツア『マクドナルド化の世界』早稲田大学出版部
宮崎昭『食の昭和史4・食卓を変えた肉食 』日本経済評論社
P.コックス『僕が肉を食べない訳』著 築地書館
ジョゼ・ボヴェ&フランソワ・デュフール『地球は売り物じゃない』紀伊国屋書店出版部