釜石ベースの情報
正式名称:釜石被災者支援センター
所在地:〒026-0031岩手県釜石市鈴子町5-4
電話/FAX:0193-55-4524
携帯電話:090-6999-7840
E-mail:nskk311@yahoo.co.jpまたはhokkaido.8181@docomo.ne.jp
活動内容
釜石被災者支援センターの目的は、一人ひとりの被災者と関係を深めていき、一番身近な存在としてお支えすることです。そして関わった仮設や在宅の被災者のなかに不幸な出来事を生まないことが最終目標です。それは自殺や孤独死を可能な限りゼロに近づけることです。あくまでもその手段として、下記のように物資配付や足湯を行っています。もちろん、物資の配付はそれ自体が重要なものではありますが、当センターでは手段の一つ、ないしは入り口と考えています。足湯も然りで、関係を築くためのきっかけにすぎません。
◆サロン運営
当センター建物の1階部分をサロンとして開放し、ゆっくりお茶を飲みながら傾聴を行うほか、足湯をすることもあります。また、衣類や日用品などの物資を常に広げておき、被災された方に自由にお持ち帰りいただいています。
◆仮設住宅への訪問
北海道の信徒さんが送って下さったじゃがいもを、“支援物資”ではなく“北海道土産”として配ったり、断熱が十分ではない仮設住宅での冬を少しでも温かく過 ごしてもらえるようにと、東北教区大館聖パウロ教会と、北海道教区函館聖ヨハネ教会の信徒の方々が、座布団を手作りして下さり、仮設入居者の方から注文を 受けて配布しています。“座布団プロジェクト”と名付けられ、今までに受けた注文数は、100枚を超えました!
◆「お茶っこ」の運営
仮設住宅の集会所で「お茶っこ」を運営しています。ゆっくりお茶を飲みながら歓談したり、時には足湯もしたりなどの、いわば「出張サロン」です。
◆写真洗浄
小漁村の港で回収された写真類は、他の地域で回収されたものと混ぜてしまわない方が返却率が上がると考えられ、釜石市の社会福祉協議会を通さずに、漁村の代表の方から当センターに直接写真洗浄の依頼がありました。
「この写真の人は無事だったのだろうか…」などと考え始めてしまうと、精神的に辛い作業です。
◆釜石神愛教会・釜石神愛幼児学園での奉仕
1ヵ月交替で派遣される聖職者は、現在定住者牧師のいない釜石神愛教会での礼拝奉仕と神愛幼児学園のチャプレンシーを、活動当初から継続的に担っています。
経緯
2011年 3月11日 |
釜石市内には、釜石神愛教会と釜石神愛幼児学園(保育園)があり、教会、保育園自体の被害は少なかったものの、子どもたち13家族と職員3名が家を失い、1名の家が床上浸水しました。 |
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3月20日 | 北海道教区震災支援室の先遣隊として大町司祭が釜石入り。 |
3月21日 | 北海道教区より飯野司祭と永谷神学生が釜石入り。 |
3月26日 | 仙台から1回目の物資搬入 |
3月29日 | 仙台から2回目の物資搬入。東北教区の加藤主教、中山司祭、北海道教区の大町司祭が、神愛幼児学園理事長、園長と共に今後について協議。 |
4月2日 | 仙台から3回目の物資搬入。 |
4月6日 | 仙台から4回目の物資搬入。神愛幼児学園の他、避難所にもお届け。 |
4月7日 | 北海道教区の聖職者1名が1ヵ月交替で釜石に派遣されることが決まり、この日から、飯野司祭が再び 釜石入り。 釜石ベースが開所されるまでの間、釜石神愛幼児学園を拠点として、支援物資を携えての避難所訪問、ことに行政の手が行き届いていなかった小漁村集落(大石、本郷、花露辺)を中心とした支援物資配布を中心に、多くの方の働きにより様々なボランティア活動が展開されました。 |
8月11日 | 釜石駅からほど近い場所の賃貸物件を借りた釜石ベース「釜石被災者支援センター」が開所。 |
釜石市について
釜石市は、海洋の影響と地理的条件から、この緯度にあっては四季を通じて比較的温暖です。日本の近代製鉄発祥の地として、また、三陸漁場の中心港として、「鉄と魚のまち」として発展しました。釜石市は、親潮と黒潮が交錯する世界屈指の漁場、三陸漁場を控えるとともに、大陸棚と典型的なリアス式海岸に恵まれ、イカ釣りや定置網等の漁船漁業をはじめ、アワビ、ウニ等の採貝藻、ワカメ、ホタテガイ等の養殖業を中心とする沿岸漁業が盛んに行われています。平成 23年10月末現在の人口は37,944人。
震災被害データ(平成23年11月16日、岩手県発表)
死亡者 885人
行方不明者 183人
倒壊家屋 3,641棟