「夜昼寝起きしているうちに、種は芽を出して成長するが、どうしてそうなるのか、その人は知らない。」(マルコによる福音書4:27)
イエスさまは、神の国のたとえ話の中で、生命の持つ不思議さを話されます。植物が自然に成長していく過程を述べ、それを通して生命の持つ不思議さを話され、そして、その不思議さは、神の国にもついて回る。つまり神の国を生命を持つ有機体のようなイメージとして、イエスさまは話されています。からし種のたとえも、非常に小さい種が、それから始まってとても大きな木になる不思議さと神の国とを結び付けて話されています。その不思議さを感じ取る心に神の国の「種」は芽を出すということなのかもしれません。
(司祭 シモン・ペテロ 上田 憲明)