安芸灘被災状況

諸緊急募金報告

書籍「聖公会正統教理」回収につてのお願い












安芸灘地震被被災状況
 3月24日午後、広島県と愛媛県で震度6弱を記録した安芸灘地震の神戸教区内教会の被害
について、取り急ぎお知らせいたします。

*松山聖アンデレ教会
 レンガ造りの礼拝堂が崩れ、半壊の状態で立ち入り禁止となっている。
 牧師館にも壁の亀裂や崩壊が認められる。
 地震後の主日礼拝は会館で行なわれている。

*呉信愛教会
 教会のブロック塀一部倒壊、台所壁崩れ天井の亀裂などがある。
 牧師館の内壁亀裂3箇所はそのままにしておけない部分がある。
 幼稚園舎の内外壁に大きな崩れや亀裂、庭に数本の亀裂があるが使用には問題ない。

※尚、両教会とも信徒宅の外壁や屋根瓦の崩壊がありましたが、負傷者はありませんでした。
 被災教会・信徒のためにお祈りください。

諸緊急募金報告(2001年3月21日現在) 

ご協力ありがとうございます。
(1)パレスチナ緊急援助
(2)エルサレム2000
(3)エルサルバドル大地震被災救援
(4)西インド大地震被災救援
       


 9件   565,602円
 3件   170,000円
86件 1,937,608円
78件 1,657,118円

2001年2月15日
書籍「聖公会正統教理」回収についてのお願い
『聖公会正統教理』をお持ちの皆様へ
日本聖公会
同   
同   
  首座主教  古本純一郎
人権担当 主教  高野晃一
人権担当 司祭  田光信幸
 今般、1998年に出版された故八代欽一主教著『日本聖公会の聖職と信徒のための聖公会正統教理』(八代学院大学発行:同書「教理集」発行にあたりて!文中から)の回収を行います。
同書は、その中で、高齢者に対する蔑視、身体的・知的「障害」者に対する差別、高学歴者の立場に立った蔑視(教育の機会を奪われて来た人々への差別)、女性に対する偏見と蔑視、同性愛者に対する蔑視、特定の地域・施設等に対する偏見と誹謗中傷、司祭・執事・信者(注:同書の表記)に対する侮辱、特定教派に対する誹誇、他宗教に対する誹謗などが散見され、およそ人権感覚を失った表現が際だってでてきます。

 こうした表現や理解は、狭隘な独善的教理理解を示すだけではなく、教会の信仰そのものに対する離反行為であり、社会的理解では差別そのものであると判断されます。

 1987年の日本聖公会組織成立百年を迎えるに当たって出された「主教会教書」の中では、「聖職も信徒も先ず自らキリストの愛に立ち、その恵みと喜びの内に歩み、更にこの世の隣人にキリストの愛がいかに大きく、広く、深いものであるかを、思いと言葉と行いで証言していくように召されているのであります。人を差別し、軽くあしらい、尊敬しないことは、主キリストの御心に反する行為であります。…」と宣言されています。

 本書の不当な社会的偏見と差別を容認し、狭隘で独善的な排他的・教条的主張のもとに他教派・他宗教を侮辱的表現により批判することはどのような理由をもっても許されるものではありません。また本書の内容を日本聖公会の正統教理としたり、日本聖公会の信仰理解とすることはできません。

 本書は日本聖公会の公的性格を有するものではありませんが、著者自身は日本聖公会の現職の教区主教(当時)であり、教区を代表し、司牧し、聖公会の信仰伝承を擁護する責任を負う立場にあったものであり、その職務上の責任の大きさを考えても、同書を放置することは許されません。

 本書はこれまで、その存在すら余り知られておりませんでした。しかし、聖公会関係学校に派遣された司祭が、本書の内容の差別性を認識しないまま、聖公会の教え(教理)を分かりやすく子どもたちに教えるための書籍を求めていた学生に本書を安易に手渡したことから、その存在が広く知られるようになりました。本書を他者に安易に提供することは、著者の差別性についての認識のなさを示すというだけではなく、差別を拡大し再生産することに繋がる可能性を持つものであります。今後も本書がなお多くの人に流布されることは、差別をさらに拡大し再生産する行為となります。日本聖公会といたしましては、そのような差別の拡大と再生産との可能性を放置しておくことはできませんので、この度一刻も早く本書を回収することにいたしました。

 日本聖公会は、回収されましたものにつきましては焼却処分する方針ですので、本書をお持ちの方々には、大変お手数ではございますが、この書を日本聖公会管区事務所宛お送りくださいますよう、ご協力をお願い申し上げる次第です。    以 上