磯山聖ヨハネ教会祈りの家(福島県新地町)

福島県新地町は2011年3月11日巨大地震による大津波に襲われ、教会周辺に居住する信者家族全戸が被災、3名の信徒が逝去しました。無事生存が確認された教会のメンバーも避難生活を余儀なくされました。教会の建物は2013年2月16日に危険建物として取り壊されました。

東北教区は「磯山聖ヨハネ教会復興プロジェクト」を立ち上げ、以来復興のための取り組みを進めてまいりました。取り組みから5年9か月、この度、新地町熊野に土地建物を購入し、「磯山聖ヨハネ教会祈りの家」として開かれました。

又、復興が進む中、新地の仮設住宅には原発事故から避難して生活して暮らしておられる方が今もおられます。

12月25日(日)午後4時より、降誕日のミサが「祈りの家」で初めて捧げられ、磯山の信徒の方々を初め、名古屋、仙台、会津、小名浜、郡山からと31名の方々が参加されました。礼拝後は和やかに嬉しい感謝の時を過ごすことが出来ました。

 

祈りの家(奥が駐車場)

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クリスマス礼拝(聖餐式)の様子

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磯山の信徒の三宅さんによる聖書の朗読
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長谷川司祭さんのお説教

 

 

泉玉露・渡辺町昼野応急仮設住宅より

いわき市にある泉玉露応急仮設住宅は、全町が避難区域になっている富岡町民のための仮設住宅です。渡辺昼野応急仮設住宅は全町が避難区域になっている大熊町民のための仮設住宅です。

原発事故により突然故郷を離れざるを得なくなって5年半以上経っています。5年あまりの間に親しくなった方々ともこの先また離れ離れになるかもしれないと話してくださった方がいます。ほっこりカフェに来て今を大切にしたいと言われた言葉が忘れられません。泉玉露(富岡仮設)では毎週金曜日の午前中、渡辺昼野(大熊仮設)では毎週木曜日と土曜日の午前中にお茶会「ほっこりカフェ」が開かれています。

富岡仮設住宅(いわき市泉玉露)より

お花のプレゼントと∗芋煮会の様子

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11月25日(金)日赤いわき支部よりたくさんの鉢植えのお花をいただきました
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日赤の方々も一緒に∗芋煮を頂きました(11月25日)

∗芋煮:東北地方では秋に収穫した芋に肉、野菜を一つのお鍋に煮込んで食べます。地方によって入れる芋(ジャガイモ或は里芋)や肉(豚肉或は牛肉)や味付けも違いますが、体が温まるので寒い季節に向かう秋に一つのお鍋を囲んで親睦も兼ねて楽しむ習慣があります。

大熊仮設住宅(いわき市渡辺昼野)より

ほっこりカフェの様子

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少し早く来てコーヒーを淹れて準備中です(12月10日)
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支援のお菓子、手作りの漬物、冬至のかぼちゃをいただきながら、お互いの健康のことなど話がつきません(12月10日)

     

福島第一原発処理費用2倍

福島第一原発処理費用2倍に増加
国の貸し出し枠拡大の方針

経済産業省は、福島原発事故の賠償や廃炉等の処理費用の合計が21兆5,000億円に膨らむと試算しました。廃炉作業の長期化と農業分野に対する補償の大幅な増加が見込まれることも原因の一つです。これまでの試算11兆円から約2倍に膨らむことになります。そこで政府は東京電力の財政を支えるために、東電に貸し出すことのできる無利子融資枠を、現在の9兆円から14兆円に拡大する方針を打ち出しました。追加された費用は、東電や大手電力会社が持つ送電線の使用料に上乗せし、電気料金として利用者から集める方針で、国民の負担の増大は避けられません。この試算は、経産省の委員会や自民党の調査会に示されることになっています。

原子力規制委員会は11月に、「40年運転ルール」を無視して、運転開始から40年を超える福井県美浜町の関西電力美浜原発3号機の運転延長を認可しました。老朽化した原発の運転延長は、福井県高浜町の関西電力高浜原発1、2号機に続き3基目になります。これ以外にも、日本国内の原発のうち運転年数40年を超える原発が7基あり、30年を超えるものになると16基あります。このままでは、このような老朽化した原発の再稼働が加速され、万一事故が起きた場合には、私たち国民にそのつけを負わせる機構ができてしまいます。
賠償、除染、廃炉・・・、どれを取っても先の見えないものばかりです。このような状況を許していれば、いのちが守られないばかりか、国の財政破たんにもつながりかねません。

ドイツは2022年までの原発全廃を決定し、欧州を中心に脱原発の動きが進んでいます。台湾は2025年に「原発ゼロ」にすることを決めています。両者とも、福島原発の事故を教訓にしたからです。また、人々の声に耳を傾けた結果でもあります。
日本はなぜ、脱原発に向かえないのでしょうか。膨大な処理経費の問題だけでなく、さまざまな予測のできないことばかりが続くこの経験を通して、当事国であるからこそ率先して原発の全廃を目ざし、さらに世界に脱原発を促すのが、甚大な犠牲を出した日本のあるべき姿なのではないでしょうか。(2016年12月8日)

クリスマスに向けて ~ページェントの練習~

 

『おめでとう、恵まれた方、主があなたと共におられる』(新約聖書 ルカによる福音書1章28節)

今年も、セントポール幼稚園の園児たちは、神さまの豊かなお恵みのうちに主のご降誕を待ち望む時を過ごしています。

🎄さくらぐみ(満3歳~未満児クラス):クリスマスの意味を知り、保育者や友だちと楽しい気持ちで過ごす   🎄たんぽぽぐみ(年少クラス):イエス様のお生まれを知り、嬉しい気持ちでクリスマスをお祝いする    🎄ももぐみ(年中クラス):イエス様のお生まれを知り、クリスマスのお祝いをする   🎄かりぐみ(年長クラス):イエス様のお生まれに感動の気持ちを持ち、みんなで心の準備をしながら待ち望む

ひかりぐみは聖劇の練習をしておりますが、今日は初めて衣装を着けました。

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後ろのホックをお互いに付けっこしました
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衣装を着ると嬉しそうです
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博士の衣装を着せてもらいます
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聖堂の前で始める前のお祈りをします

 

原発事故から6回目のクリスマスを迎えますが、子どもたちを取り巻く状況は決して好転しているとは言い難い状況にあります。しかし、幼稚園に関わる保護者や教職員が力を合わせ、精一杯子どもたちを守る努力をしています。そして、時の経過とともに人々の関心が薄れ、風化が懸念される中、国内外から頂戴する暖かいご支援に支えられ、励まされております。

子どもたちの絶え間ない笑顔のために、今後ともご支援を賜りますようお願いいたします。(2016年12月7日記)