(2015年5月24日中日新聞掲載記事より)
東京電力福島第一原発事故で発生した放射性物質を含む指定廃棄物の処理問題が迷走している。処分場建設のめどが立たず、国は事故当事者の東電の敷地を候補地にしたり、最終処分場の名称を「長期管理施設」に変えるなど、打開策を打ち出すが、逆に候補地となった自治体や住民は不信を深めている。
郡山では、子どもが遊ぶ自宅の庭の下に除染で取り除いた汚染土が埋まっている家が沢山あります。又、道路にはビニールで覆われた行き場の定まらない汚染土があちこちに置いてあります。先日、駐車場に置かれた汚染土の下をガイガーカウンターで計測したところ、1.57μ㏜/hあり目を疑いました。
大地に根差して生きていくのが人間の本来の生き方であるのに、その本能を妨げられて生活している不自由さを、時間の経過と共に慣れてしまいながら、時々その恐ろしさに気がつく自分がいます。