□日本聖公会とは

 日本聖公会とは、英国国教会(The Church of England)の宣教により日本に設立されたキリスト教会の組識です。北海道から沖縄まで、11の教区を構成し、およそ300の教会が全国各地にあります。また、宣教のために学校(幼稚園から大学まで)、医療機関、社会福祉事業も営んでいます。

 英国国教会は16世紀にローマの支配から分離し独立したイングランド国王の霊的権限を司ることにより成立し、大英帝国の発展と共に全世界に宣教され、アングリカン・コミュニオン(The Anglican Communion)と呼ばれる信仰の共同体を形成しています。
 成立には当時の政治的、社会的な事情があったことも事実ですが、信仰内容は、宗教改革により示された「信仰義認(人が神によって義とされるのは信仰による)」「聖書のみ」です。また、古来の使徒的伝承も大切にし、カトリックとプロテスタントの橋渡しの役目が期待されます。
 英国国教会のカンタベリー大主教はイングランドの教会を統一した歴史があり、国王の戴冠式を始め、王族の洗礼、結婚式、送葬式を司ります。

 一方、米国では、歴史的には国が独立するのと同じ時代に使徒職の継承で英国と問題を起こした事もありましたが、Episcopal Church として米国社会で大きな役割を果たし、Anglican Communion を形成する大きな力となっています。
 米国聖公会は明治以後の日本に対するキリスト教伝道でも、そして、その精神を土台にした教育、医療においても大きな役割を果たしてくれました。その中心にわたしたちの岸和田復活教会とも関係が深いウイリアムス主教がいます。

 アングリカン・コミュニオンは、10年に一度、ランベス・パレスに全世界の主教が集まり、カンタベリー大主教のもとでランベス会議を開催します。近くは1998年7・8月に開催されここにそのときの議事録が載っています。

なお、日本聖公会の現行の祈祷書は米国聖公会祈祷書(1979年)によっています。


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