生命之履歴
アンデレ 秋元 利治
先日、何となく忙中閑ありと、病中の下の娘の一人息子の面倒を家内に任せて私は気分転換。書斎のつくえの上に雑然と山積みになっていた本や書類を片付け始めました。段々と凝ってきて、机の下に収納してあった古い手紙の束まで整理。貴重な時間をかなりマイペースで楽しんでいたのですが、その時すっかり仕舞い忘れていた表題の生命之履歴が出てきたのです。皆様も按手式の後で戴かれた事と思いますが、偶然の発見に懐かしく、その少し変色して古めかしくなった二つ折りの証明書を宝物を探し出した様な気分で暫く手に取っておりました

。二つ折りの表側には生命之履歴と印刷され聖路加禮拜堂之印と朱印が捺印されてありました。開いてみると、見開きの右側には最初に私の教名と氏名が書かれ、次に聖洗式昭和35年11月20日、場所聖ルカ国際病院聖ルカ礼拜堂司式者ペテロ竹田眞二、次いで教父母3名の名前があり、左の頁には信徒按手式昭和36年3月26日、場所聖ルカ礼拜堂、司式主教ダビデ後藤眞、推薦司祭竹田眞二、最後に初陪餐の日、場所、司式者、この欄は空白で欄外に「われは道なり、真理なり、生命なり」とありました。この生命之履歴を見付けなければ信仰浅い私には按手をして下さった後藤主教のお名前すら忘れていた様な始末で何とも情けない気持ちになりました。

思えば按手をうけて一ヶ月後の4月30日には教父母である中部教区の豊岡陸郎司祭の司式で私共は結婚式を小布施にある新生礼拝堂で挙げたのでした。当日「天には慈光、地には平和」と祝福の言葉を下さった豊岡司祭も、そして聖ルカ礼拝堂で私を導いてくださった竹田司祭も天に召されましたが、屹度主の御許で今、下館に籍を置く私共を見守っておられる事と思います。過ぎてきた長い年月、少なくとも私が大過なく現在を迎えることが出来たのも、又この生命之履歴に源を発しているのだと思い、これからの人生を悔いなく、信徒としてがんばって歩んでいきたいと思っている今日この頃です。どうか諸兄姉よろしくご指導ご鞭撻の程、お願い致します。

末筆になりましたが、娘の病気に何時もお祈りしてくださり、感謝の他ございません。有難うございます。
 
 
 《ほっとひといき》          ヴェロニカ 藤田 伸子
 
今回は秋元兄に原稿をお願いしました。美しく整い、書写のお手本にしたいくらいしっかりとした筆跡のお手紙。ありがとうございました。
 お孫さんのお世話でお忙しいのに、お片付けを始めるところがすごいなあと思ってしまいました。今私の机上、机回りは直視出来ない状態です。次の休みには何とかしたいと思います。

生命之履歴、素晴らしいお宝ですね。私は実家に置いてあるのでしょうか、記憶にありません。今度実家に帰ったら探してみたいと思います。
 聖路加という大きな礼拝堂での洗礼、按手、素敵ですね。その時、奥様もお近くにおられたことでしょう。そして結婚式。機会がありましたらお写真を拝見させてください。お美しい花嫁花婿姿が目に浮かびます。
 
お嬢さんの、一日も早い回復をお祈りします。
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