感  謝
アンデレ 秋元 利治
ハンナ  秋元 稚子
婦人会だよりをお借りして司祭様御夫妻と教会の皆様に感謝お礼を申し上げます。

二女、小暮小百合のためにお祈りをありがとうございます。

昨年夏、二女(40才)が進行性のがんであると告知されました。(4ヶ月前迄の定期の検査では何の異常も見つかっていませんでしたのに。)自治医大で病名が判明するまでの検査期間(3週間あまり)にも、自覚症状は著しく進み、輸血、鎮痛剤、酸素吸入等の対処療法を受けました。苦しい中で更に精密検査を受けていましたが、その間にも全身状態は悪化しました。

白血球、血小板、血色素、赤血球の数値は著しく低下し、重篤であること(肺がんの疑いもある)が説明されました。さらに再三病院から家族に話し合いを持つよう告げられました。あと二週間の命です…と。

小学校5年生の一人息子を残し、親より先に40才の命を閉じてしまうのかと思うと、名状し難い悲しみを押さえることが出来ませんでした。

今後、姑息的な療法を続けても反って気の毒であると説明がありました。とてもあきらめきれない思いの中、秋葉司祭様に葬儀のお願いも致しました。

漸く病名が解り、骨格を形成している筋肉のがんであり、皮下リンパから骨髄にまで転移し、造血機能も失われてしまっているとのことでした。

このままではあきらめられない思いで、本人に病名を告知して頂き、何とか命のある内に一刻も早く根治療法をしていただきたいと急遽、栃木県立がんセンターに救急車で搬送されることになりました。その前日、司祭夫人がお忙しい中駆けつけてくださり、苦痛を和らげて下さるよう、心の平安と励ましのお祈りを、そしてこれから移っていく医療施設が病人にとって心にかなう最適な場所でありますよう、更に治療にあたる医師が叡智を持って最善の治療をして下さるよう神様に深く深くお祈り下さいました。本人はもとより、私共家族も大変心強く涙を押えることができました。

翌日、がんセンターに移り、主治医の説明を受けました。症例の少ないがんであり、広い範囲に転移し、進行が早いため予断が許されないとのことでした。但し、抗がん剤の効果が上がるようできるだけの取り組みをしてくださるとの心強い説明に希望を持つことが出来ました。

最悪な体調の中で即、抗がん剤の治療が始まりました。それに伴う重篤な副作用の苦しさは想像以上のものでした。輸血も続けられましたが、万一、DCI(出血傾向)がおきた場合は、命の危険があり、少なくとも3週間は重篤な状態であるとのことでした。何とか副作用に打ち勝ってほしいと医師から励まされ乍らの治療の日々でした。

主治医や看護士さん方の懸命な携りに頭の下がる思いでした。苦しく不安な状態の中で、この病を何とか治して頂くという、この治療に一縷の望みを託し、いつ割れるか解らない氷を踏むような思いの中、司祭御夫妻が毎週病床訪問をして下さいました。お祈りと、大きな励ましを頂き、娘の心身を強めて頂きましたこと、誠に感謝の他ございません。

抗がん剤の効果があらわれはじめてから、自覚症状は少しずつ少しずつ和らぎ(副作用による症状は長い間続いていましたが)食餌が喉を通るようになってからは、この副作用も漸く軽くなって参りました。病室から廊下へと、院内の歩行も可能となり、小康状態を保つことができるようになった時は、絶望の淵にいて、奇跡を見る思いが致しました。

自治医大病院約1ヶ月、がんセンターに満8ヶ月の入院でしたが、体力もついてきたところで、4月末に一時退院し、現在は通院と入院治療を交互に受けております。

難しいがんであり、治療法も未だ確立されていないため、予後の厳しさに不安を覚えますが、今ある命を大切にし、感謝して送らせて頂いております。
これから更に難しい大きな治療が予定されていますが、神様のお護りと、これからも皆様のお祈りを賜りますようお願い申し上げます。

病床の 吾娘励ましつ 祈り給う 
            牧師夫妻の 御姿貴し

司祭より 賜わりし鉢の ポインセチア
            濃い紅に 病みし頬輝く




《ほっとひといき》
             ヴェロニカ 藤田 伸子

今月は予定を変更し、秋元姉からのお手紙を掲載させて頂きました。お嬢さんの看護でお忙しい中、ありがとうございました。お嬢様の状態がよく分かりました。奇跡の回復ですね。これからもお祈りを続けたいと思います。どうぞお大事にしてください。

ご両親のお嬢さんに対する大きな愛情もひしひしと伝わってきました。親とはいくつになっても有り難いものですね。

秋元兄が小学生のお孫さんのご飯を準備したり、学校までの送り迎えをしていると聞いたときには職業柄「とってもとっても大変!」と思っていました。

このところ暑い日が続いています。熱中症にならないよう、どうぞお気をつけ下さい。
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