聖餐式聖書日課関係
福音書 イエスの地上の生涯 |
2098 父なる神よわれらは遠く |
Our Father, we have wandered
Kevin Nichols (1919-)
ST. GEORGE'S WINDSOR
George Job Elvey (1816-1893)
(訳詩 青木瑞恵、訳詩協力 牛島達夫) |
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ルカによる福音書15章11〜32節に記された「放蕩息子のたとえ話」をモチーフにして、罪と過ちから立ち帰るべきわたしたちの父なる神への思いを表現した聖歌です。
放蕩息子の父は、言うまでもなく「父なる神」を指しています。神は、すべてのものに対して、等しく愛を示してくださいます。放蕩息子の父は、家に久しぶりに戻ってきた息子のために、自ら門を開き迎え入れました。神の愛はそれほどまでに深く、広く、強いものです。2節の最後に「父の宴に迎え招かる」とあるように、それは喜びに包まれた、神の愛のしるしなのです。
作曲者のジョージ・エルヴィは、英国カンタベリーに生まれ、カンタベリー大聖堂の聖歌隊員となり、王立音楽院で学んだ後、47年の永きにわたって、ウィンザー城の聖ジョージ礼拝堂でオーガニスト兼聖歌隊長を務めました。その間に英国王室の式典音楽や、チャント、アンセム、オラトリオ“The Resurrection and Ascension (復活と昇天)”、“Mount Camel (カルメル山)”などを作曲しました。『古今』340番「こひつじをば」は彼の作品です。この曲 ST. GEORGE'S WINDSOR に見られるように、彼の作品はヴィクトリア朝時代の賛美歌曲の代表的なスタイルを持っていると言われます。
大斎節第4主日(C年)の福音書前の聖歌(昇階唱)として最適です。 |
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