教会暦
復活節
2048  おまねきください主よ
Come, risen Lord, and deign to be our guest
George Wallace Briggs (1875-1959)
FLENTGE
Carl Flentge Schalk (1929-)
(訳詩 山野繁子)
 ルカによる福音書に見られる主の復活の出来事である「エマオ物語」[24:13-35]をモチーフにした、現代の聖歌です。
 二人の弟子はエルサレム郊外のエマオへ下っていく道すがら、旅人のようにして出会った方とその夜、共に食事の席につきます。そこでパンを裂くその方の姿を見て、弟子たちの信仰の目が開け、「イエスだと分かった」のでした。
 今わたしたちがささげる聖餐式も、すべて「主の晩餐」、主が主宰する食事です。この歌は、その食卓にわたしたちを「お招きください 主よ」と祈り、「示してください 主を」と願います。
 『試用版』には復活節の歌として収録されましたが、聖餐にあずかる心を歌っているので、それ以外の期節でも、聖餐式において随時用いることができます。
 単旋律聖歌の雰囲気を保持した旋律と「〜ください」という現代語が違和感なくフィットした、美しい賛美の歌となりました。肩の力を抜いて各小節1拍目の4分休符で息をして歌い始めると、2つの小節でひとかたまりであるフレーズを自然に歌うことができます。グレゴリオ聖歌の成り立ちを感じさせる旋律と言葉を味わいながら歌いましょう。無伴奏でも美しいものです。
 作詩はG・W・ブリッグス。英国聖公会の司祭である彼は、レスター大聖堂、ウスター大聖堂などのキャノンを歴任し、P・ディアマー(2065参照) に協力して『SofP』の編集にも携わりました。
 作曲のカール・シャークは、コンコーディア大学で教会音楽の教授を務めています。また、教会音楽雑誌の編集や、米国のルーテル教会の賛美歌集“Lutheran Book of Worship, 1978 ”の編集委員も務めました。
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